緊迫する中東情勢に伴う建築資材の不足を懸念し、大手ディベロッパー各社が販売中の新築マンションの引き渡し時期が遅れる可能性を契約者らに伝えていることが分かった。現時点では、引き渡し時期の遅れなどはないというが、先行きには不透明感が広がっている。
三井不動産、タワマン契約者に通知
三井不動産レジデンシャルは4月末、東京都中央区に建設中のタワーマンション「ザ 豊海タワー マリン&スカイ」(2046戸)の契約者に対し、引き渡しが遅れたり、建築資材の品番やメーカーが変わったりする可能性があると通知した。地上53階建てで、入居時期は2027年8月下旬と28年4月下旬を予定している。
同社の広報担当者によると、中東情勢によって建築資材が入手しづらくなっていることなどを受け、「国際情勢の不確実性が高まる中で、実際影響が顕在化する前に情報提供を行う必要があると考えた」という。他の分譲マンションの契約者にも同様の通知をしているという。
他社の対応
三菱地所、東京建物、東急不動産など他の大手ディベロッパーも、同様の懸念から契約者への通知を検討または実施している。各社は資材調達の状況を注視し、必要に応じて引き渡しスケジュールの見直しを行う方針だ。
背景と影響
中東情勢の緊迫化により、建築資材の供給網に混乱が生じている。特に、鉄鋼や樹脂製品などの価格高騰や納期遅延が顕著で、マンション建設に影響を及ぼす可能性がある。業界関係者は「長期化すれば、物件価格への転嫁や供給量の減少も懸念される」と指摘する。
現時点では具体的な遅延は報告されていないが、契約者からは不安の声が上がっている。ディベロッパー各社は、定期的な情報提供を通じて透明性を確保する方針だ。



