県が航空宇宙産業参入支援、研究開発補助など新制度
県が航空宇宙産業参入支援、研究開発補助など

県は本年度、次世代航空機やロケットなどの開発に関係する企業の研究開発費や設備導入の補助制度を設け、取引拡大支援を強化する。本県は県内に航空宇宙関連の中核企業が立地するほか、製造に関する国際認証規格を持つ企業の数が東北一であるなどの強みがある。これらの優位性を背景に、世界的に競争が激しく成長分野にある航空宇宙産業への、本県企業の参入拡大を図る。

補助制度の詳細

補助は、技術開発や試作品開発に伴う研究開発補助と、参入に関係する設備投資を行う際の設備導入補助の2種類がある。研究開発補助は中小企業に対しては4分の3以内で上限750万円、大企業の場合は3分の2以内で上限は666万6000円。設備導入補助は2分の1以内(福島イノベーション・コースト構想に貢献するものは3分の2以内)で、上限1000万円。

県内の現状と世界市場

航空宇宙関連産業は、新たな産業基盤の構築を目指す福島・国際研究産業都市(イノベーション・コースト)構想の主要プロジェクトにも掲げられている。本県の2024年度の航空機用エンジンの部品、取り付け具、付属品の出荷額は全国2位の約2716億円に上った。

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世界市場を見ると、新型コロナウイルスの世界的流行によって航空機需要が落ち込み、部品供給など参入から手を引いた企業もあるという。県はコロナ禍を経て生まれたニーズに商機を見いだしている。

技術認証と見本市支援

航空宇宙関連産業は高度な技術力が求められ、航空宇宙・防衛産業に特化した品質の国際規格「JISQ9100」「Nadcap(ナドキャップ)」などさまざまな技術認証が存在する。県はこの二つの認証に関して取得のための専門家による個別訪問や経費補助制度も設けている。

また、今年は英国で2年に1度開催される航空見本市「ファンボロー国際航空ショー」(7月)の開催年にも当たる。前回開催された2024年には41カ国から1427社が出展、114カ国から10万人以上が来場した世界最大級の見本市だ。県はファンボローを含めた国内外での航空見本市への本県企業の出展をサポートしており、今年も出展を支援し、技術力アピールや取引拡大につなげたい考えだ。

県は「航空宇宙関連産業は、追い風が吹いている分野で、この好機を捉えて県内企業に参入してもらえるよう支援していきたい」(次世代産業課)としている。

本県の航空宇宙産業の現状

航空宇宙産業に実績がある県内企業は3月現在、航空機関係が58社、宇宙関係が46社ある。航空機用エンジンの部品、取り付け具などの出荷額は全国2位を維持。航空宇宙・防衛産業に特化した品質の国際規格「JISQ9100」「Nadcap」の取得企業は計36社で東北一を誇る。小惑星探査機「はやぶさ2」には8社・団体が関わった。

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