高知県の公示地価が31年連続下落、沿岸部の需要減退が顕著に
国土交通省が発表した2026年1月1日時点の公示地価によると、高知県内の地価は31年連続で下落しました。下げ幅は昨年と同じ0.2%で、全体として下落傾向が継続しています。県内11市9町の代表147地点(住宅地99地点、宅地見込地1地点、商業地44地点、工業地3地点)を調査した結果、住宅地は25年連続、商業地は35年連続の下落となりました。
住宅地の動向:沿岸部と内陸部で需要に差
住宅地では、上昇が30地点、横ばいが18地点、下落が45地点となりました。津波浸水の懸念から、高台や内陸部など災害リスクが少ない地域では需要が堅調に推移しています。一方、沿岸部では需要の減退が続いており、これが全体の下落に影響を与えています。最高価格は高知市永国寺町43番の地点で、1平方メートルあたり16万6000円でした。
商業地の回復傾向:観光客増加が後押し
商業地では、上昇が12地点、横ばいが9地点、下落が23地点となりました。高知市では国道沿いに複数のホテル新規開業が決まるなど、需要が回復傾向にあります。南国市の中心部でも人口流入や新規施設開業により需要が高まっています。最高価格は高知市帯屋町1の9の7と高知市本町1の2の10の地点で、ともに27万3000円でした。特に高知市本町1の2の10は上昇率が3%と最も高く、中心商業地として注目されています。
専門家の分析:観光需要と過疎化の影響
県地価公示分科会の清水卓幹事は、商業地の動向について「クルーズ船の寄港増加などにより県外観光客数が高水準で推移しており、幹線道路沿いを中心に需要は回復傾向にある」と指摘しました。同時に、「過疎化の進展する郡部では、人口減少や少子高齢化の影響で下落傾向が継続している」と分析しています。全体として、地価の動向は地域によって大きな差が見られ、沿岸部と内陸部の需要格差が拡大している状況です。



