NASAが月面基地建設に方針転換 ゲートウェイ計画は一時凍結
米航空宇宙局(NASA)は24日、日本も参加する米国主導の月面有人探査「アルテミス計画」において、中継基地として活用される予定だった宇宙ステーション「ゲートウェイ」の建設計画を凍結すると正式に発表しました。代わりに、火星探査など将来的な宇宙活動も見据えた持続可能な月面基地の建設に注力する方針を明らかにしました。
トランプ大統領の新宇宙政策が背景
この方針転換の背景には、昨年12月にトランプ米大統領が署名した新たな宇宙政策大統領令があります。同大統領令は月面基地の建設を含む包括的な宇宙開発戦略を示しており、NASAはこれを受けて具体的な工程を策定しました。
当初の計画では、ゲートウェイを2027年までに月の周回軌道上に打ち上げ、月探査における着陸船の乗り換えや物資補給の拠点として活用する予定でした。しかし、新たに公表された工程表では、ゲートウェイの建設をいったん停止し、既に準備を進めていた設備や技術を月面基地の建設に転用することが明記されています。
今後7年間で200億ドルを投資
NASAは今後7年間で総額200億ドル(日本円で約3兆1800億円)を投じて月面基地の建設を推進する計画です。この大規模投資により、月面での持続的な有人活動の基盤整備を急ぐ構えです。
2022年に締結された日米間の合意では、日本もアルテミス計画に技術面や人的面で貢献することが定められており、日本人飛行士の月面活動参加も視野に入れられています。ゲートウェイ計画の凍結は、日本の宇宙開発戦略にも影響を与える可能性があります。
NASAの関係者は「月面基地の早期実現は、将来の火星探査を含む深宇宙探査にとって不可欠なステップだ」と強調しています。一方で、ゲートウェイ計画の凍結がアルテミス計画全体のスケジュールにどのような影響を及ぼすかについては、今後の詳細な検討が待たれます。



