重い元素ほぼ含まない銀河発見、宇宙最初の星の痕跡か 金沢大など
重い元素ほぼ含まない銀河発見、宇宙最初の星の痕跡か

金沢大学と国立天文台などの研究チームは、重い元素をほとんど含まない、観測史上最も混じり気の少ない銀河を発見した。この銀河は、光の速さで約130億年かかる距離にある宇宙の彼方に位置し、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡を用いて観測された。宇宙で最初に誕生した世代の星の痕跡が残っている可能性があるという。研究成果は、14日付の英科学誌ネイチャーに掲載された。

観測の詳細

金沢大国際基幹教育院の中島王彦准教授らのチームは、エリダヌス座の巨大銀河団の背後にある極めて小さな銀河「LAP1-B」に注目した。この銀河は、ビッグバンから約8億年後の時代に存在し、酸素の比率を詳細に調べたところ、太陽のわずか0.4%しか含まれていないことが判明した。

宇宙初期の元素組成

ビッグバン直後の宇宙には、水素とヘリウム、そしてごくわずかのリチウムといった、元素周期表の初期に位置する軽い元素しか存在しなかった。これらの元素が集まって最初の星が形成され、星の内部で核融合反応が進行するにつれて、炭素や酸素といった重い元素が徐々に生成されていったと考えられている。

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LAP1-Bの特異性

LAP1-Bが重い元素をほとんど含まないことは、この銀河が宇宙初期の状態をほぼそのまま保っていることを示唆している。つまり、この銀河内の星々は、重い元素に汚染される前の、いわゆる「種族III」の星である可能性が高い。種族IIIの星は、宇宙最初の星として理論的に予測されているが、これまで直接観測されたことはない。

今後の展望

今回の発見は、宇宙の進化や銀河形成の謎を解く重要な手がかりとなる。研究チームは、さらに詳細な観測を進め、LAP1-Bに含まれる他の元素の比率や、星の年齢などを特定することで、宇宙最初の星の性質を明らかにしたいとしている。ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の高い感度が、このような極めて遠方でかすかな銀河の発見を可能にした。

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