半世紀ぶりの有人月周回探査が始動、アルテミス2号が打ち上げ成功
米航空宇宙局(NASA)は4月1日午後6時35分頃(日本時間4月2日午前7時35分頃)、フロリダ州のケネディ宇宙センターから、有人月周回探査計画「アルテミス2号」の宇宙船「オリオン」を打ち上げました。このミッションは、人類初の月面着陸を達成した「アポロ計画」以来、実に半世紀ぶりとなる有人の月周回探査として歴史的な一歩を刻みます。
4人の宇宙飛行士が搭乗、10日間の月周回飛行へ
オリオン宇宙船には、NASAとカナダ宇宙庁の宇宙飛行士計4人が搭乗しています。宇宙船は全長98メートルの大型ロケット「スペース・ローンチ・システム(SLS)」によって打ち上げられ、約1日かけて地球の周囲を回った後、月への軌道に入る予定です。
月面への着陸は行わないものの、計10日間の飛行を実施し、月の裏側を周回して地球に帰還する計画です。特に、4月6日(日本時間4月7日)には地球からの距離が40万キロメートルを超え、1970年のアポロ13号が記録した有人宇宙船の最遠距離を塗り替える可能性が高まっています。最終的には4月10日(日本時間4月11日)に太平洋への着水を目指しています。
アルテミス計画の重要なステップ、有人月面着陸へ向けた準備
オリオン宇宙船の無人飛行は、2022年に実施された「アルテミス1号」で既に成功を収めています。今回のアルテミス2号の主な目的は、以下の点にあります。
- 人を乗せた宇宙船が、月周辺の厳しい放射線や温度環境下で設計通りに作動するかを確認すること。
- トランプ大統領の任期中に設定された2028年を目標とする、有人月面着陸ミッション「アルテミス3号」への橋渡しをすること。
このミッションの成功は、将来の持続的な月探査や火星への有人飛行に向けた基盤を固める上で極めて重要な意味を持っています。NASA関係者は、打ち上げ後の記者会見で「アポロ時代から半世紀を経て、新たな月探査の時代が幕を開けた」と強調しました。



