世界初、アリの餌分配を可視化 量子機構と琉球大が技術開発、外来種駆除への応用に期待
アリの餌分け合いを可視化 世界初の技術開発、外来種駆除応用も

アリの社会行動を解明する画期的な技術が誕生

量子科学技術研究開発機構と琉球大学の共同研究チームは、アリが集団内で餌を分け合う様子を時系列で可視化する技術の開発に世界で初めて成功しました。この革新的な手法は、ヒアリをはじめとする昆虫の外来種拡散を防ぐ研究への応用が大いに期待されています。

社会性昆虫の謎に迫る可視化技術

アリは、餌集めや巣の掃除、子育てなど役割分担を行う「社会性昆虫」として知られています。特に餌を口移しで分配する行動は、各個体の空腹状態や巣全体の活動量といった重要な情報を共有する機能があると考えられてきました。しかし、これまでその詳細なメカニズムを可視化する手段は限られていました。

研究チームはこの課題を解決するため、がん診断など医療分野で用いられる「RIイメージング」技術を応用しました。具体的には、放射性ナトリウムを含む特殊な餌を集団内の一匹に与え、その餌を受け取ったアリが放出する微量な放射線を高感度な測定機器で追跡することに成功したのです。

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外来種対策への応用可能性

この技術によって、アリの集団内における餌の移動経路や分配速度を動画として記録・分析できるようになりました。研究チームは、特にヒアリのような侵略的外来種の生態解明にこの技術が有効だと指摘しています。

外来種がどのように餌資源を利用し、コロニーを拡大するのかを可視化できれば、より効果的な防除策の開発につながる可能性があります。例えば、餌の分配経路を遮断する方法や、特定の個体に駆除剤を効率的に届ける手法の開発など、実用的な応用が期待されています。

この研究は、単に昆虫の行動を観察するだけでなく、生態系保全や生物多様性保護といった環境問題への貢献も視野に入れています。今後は、他の社会性昆虫への応用や、より複雑な社会行動の解明に向けた研究が進められる見込みです。

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