観賞メダカのルーツは関西・瀬戸内地域の野生メダカか 広島大など大規模ゲノム解析で判明
観賞メダカのルーツは関西・瀬戸内の野生メダカか ゲノム解析

観賞メダカの起源に新たな光 大規模ゲノム解析で関西・瀬戸内地域の野生種に近縁と判明

広島大学や基礎生物学研究所などの共同研究チームは2026年2月18日、観賞用メダカの大規模なゲノムDNA解析の結果を発表しました。その分析によると、現在流通している多くの観賞メダカ品種の遺伝的ルーツは、関西地方および瀬戸内海沿岸地域に生息する野生メダカに由来する可能性が高いことが明らかになりました。

86品種181匹の詳細なゲノム配列を解析

研究チームが解析対象としたのは、「オロチ」と呼ばれる黒色の品種、ニシキゴイを思わせる赤白の模様を持つ品種、金魚に似た体型の品種、さらには眼球が突出した特徴的な品種など、多様な86品種に及ぶ181匹の観賞メダカです。これら全ての個体から得られたゲノム配列データを、過去に報告されている日本各地の野生メダカの遺伝情報と詳細に比較・検証しました。

遺伝的類似性は瀬戸内海沿岸地域に集中

比較分析の結果、解析された観賞メダカ個体のほとんどが、大阪、広島、高松といった瀬戸内海に面した地域の野生メダカ群と極めて近い遺伝的関係にあることが判明しました。日本の野生メダカは従来、その分布域に基づき、以下の4つの大きなグループに分類されています。

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  • 東日本の日本海側グループ
  • 東日本の太平洋側グループ
  • 九州・山陰地方グループ
  • 関西・瀬戸内地域グループ

今回の研究で、観賞メダカは最初の3つのグループとは明確に異なり、4つ目の関西・瀬戸内地域グループに強く結びついていることが示唆されました。この発見は、観賞用として品種改良が重ねられてきたメダカの、歴史的・地理的な起源に関する理解を大きく前進させるものです。

江戸時代からの観賞魚文化のルーツを探る

メダカが観賞魚として飼育される文化は江戸時代から始まったとされています。今回のゲノム解析による科学的知見は、その文化的実践の初期段階において、関西・瀬戸内地域の野生個体群が特に重要な役割を果たした可能性を浮き彫りにしました。研究を主導した広島大学の大森義裕教授らのチームは、今後さらに詳細な歴史的資料との照合や、追加の遺伝子マーカーを用いた分析を進め、観賞メダカ品種の成立と普及の経緯をより精緻に解明していく方針です。

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