ヒト型AIロボットが医療現場を支援 筑波大病院で2026年に実証実験開始
筑波大学付属病院(茨城県つくば市)において、ヒト型AI(人工知能)ロボットを活用した夜間の病棟巡回と来院者案内の実証実験が、2026年に開始されることが明らかになりました。この取り組みは、深刻化する医療現場の人手不足を解消し、スタッフの業務負担を軽減することを目的としています。
自律歩行とコミュニケーション能力を備えたAIロボット
実証実験で使用されるロボットは、二足歩行が可能なヒト型で、身長140センチ、体重35キロというコンパクトなサイズです。中国の宇樹科技(ユニツリー・ロボティクス)が研究開発向けに製造したモデルを採用しています。
ロボットの頭脳となるAI部分は、人間との対話に特化した技術を有するジールス(東京)が担当しました。このAIは、ロボットの視点から得られる映像や音声を分析し、建物内での正確な位置把握や、ソファなどの障害物を認識する能力を備えています。
さらに、人の操作なしで自律的に歩行し、身振り手振りを交えながら会話することも可能です。これにより、夜間の病棟を巡回して異常を検知したり、来院者に対して採血室などの目的地まで案内したりする役割が期待されています。
医療スタッフの負担軽減と業務効率化を目指す
大学病院では、看護師の1日の歩行距離が10キロに及ぶこともあり、肉体面での負担が大きな課題となっています。AIロボットが夜間巡回などの定型的な業務を担うことで、医療従事者はより専門的な医療行為に集中できる環境が整えられます。
筑波大病院の関係者は、「近未来において、人の支援をしてほしいという願いから、AIロボットの導入を真剣に検討している」と述べています。実証実験では、AIロボットが実際の医療現場でどの程度役立つのか、その有効性を詳細に検証することが計画されています。
この実験は、医療と先端技術の融合を推進する画期的な試みとして注目を集めており、成功すれば全国の病院への導入拡大にもつながる可能性があります。AIロボットによる業務支援が、医療の質向上とスタッフの労働環境改善にどのように貢献するか、今後の動向が期待されます。



