政府、科学技術投資を5年で倍増の60兆円へ 防衛産業強化も明記
科学技術投資5年で倍増60兆円 防衛産業強化も (17.03.2026)

政府が科学技術投資を倍増、5年間で60兆円に拡大へ

政府は2026年度から始まる5年間の科学技術開発に関する投資額を、現行計画の2倍となる総額60兆円に大幅に増額する方針を固め、3月17日に正式に発表しました。小野田紀美・科学技術政策担当大臣が閣議後の記者会見で明らかにし、意欲的な目標設定の背景を説明しました。

研究力低下への危機感が背景

小野田大臣は会見で「我が国の研究力が低迷し、物価や人件費の上昇が続く中で、国際的な存在感が埋没してしまうことが懸念される」と述べ、投資拡大の必要性を強調しました。政府はこの目標を「第7期科学技術・イノベーション基本計画」に明記し、今月中にも閣議決定する見通しです。

科学技術予算の総額目標は、5年ごとに策定される基本計画に記載されるのが慣例です。現在進行中の第6期計画(2021~2025年度)では30兆円を目標としていましたが、高市早苗首相が科学技術大臣を兼務した時期を含む22~24年度には「新技術立国」を掲げ、実際の予算執行額は43兆円を超える規模に膨らんでいました。

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防衛産業の研究開発を重要領域に追加

新しい基本計画では、科学技術政策と国家安全保障との連携を強化する方針が初めて明確に記されます。特に注目されるのが、デュアルユース(軍民両用)研究の積極的な推進です。政府は同日、航空機の無人化・自律化技術など「防衛産業」関連の研究開発を強化する重要領域として新たに位置付けることも発表しました。

政府関係者によれば、2026年度からの5年間における政府投資額の大幅増額については、与党・自民党側から強い要望があったといいます。通常の予算枠に加えて、財政投融資や企業の研究開発投資を促進する税制優遇措置なども活用し、政府投資の倍増を目指す構えです。

実用的研究偏重への懸念も

一方で、投資が実用的な研究ばかりに偏重することへの懸念も指摘されています。過去にはノーベル賞受賞者らから基礎研究予算の拡充を求める声が上がるなど、バランスの取れた研究支援体制の構築が課題として残っています。

今回の投資拡大策は、中国をはじめとする国際的な技術競争が激化する中、日本の科学技術立国としての地位を維持・強化するための重要な施策と位置付けられています。政府は今後、具体的な投資配分や重点分野の詳細についてさらに詰める方針です。

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