北大と東北大の学長が高校時代を回想 漱石の問いに生意気な印象
受験シーズンが本格化する中、ノーベル物理学賞の候補に挙がる東北大学長の大野英男氏と、脳神経外科医として北海道大学長に昨秋就任した宝金清博氏が、若者へのメッセージや大学のあり方について熱い思いを語りました。対談は読売新聞北海道支社次長・長谷川聖治氏の司会で行われ、札幌市北区の北海道大学図書館で実施されました。
同級生としての出会いと生意気な印象
お二人は北海道立札幌南高校の同級生だったことが明らかになりました。宝金学長は、高校2年生の時に大野学長と隣席になったエピソードを振り返ります。
「こんなことを言うと本人は嫌かもしれないけど、えらい生意気な男だと思った」と宝金学長は笑いながら語りました。きっかけは、大野学長が「お前、夏目漱石は読んだか」と問いかけたことでした。宝金学長は当時、漱石をまだ読んでおらず、その問いに驚いたといいます。
大野学長は「読んでいなかったの?普通、その頃は読んでいるでしょう」と応じ、二人の間で軽妙なやり取りが交わされました。宝金学長は、大野学長が文系に進み評論家になると思っていたと述べ、進路選択の意外性を強調しました。
進路選択のきっかけと若者へのメッセージ
お二人がそれぞれ北海道大学医学部や東京大学工学部に進んだ背景についても語られました。
宝金学長は、札幌医科大学で日本初の心臓移植手術が行われたことに大きな刺激を受け、医者を志したと説明しました。「大きな刺激を受けて自分も医者になりたいと思った」と、医療への情熱を語りました。
一方、大野学長は、文系に進まなかった理由として「物を覚えるのが苦手だったから」と述べ、理系の方が必要最小限の知識で済むと考えたと話しました。「数学を基礎にするなら自分もできると思った」と、自身の選択に自信を見せました。両親が理論物理学者だったにもかかわらず、実験物理の道を選んだ経緯も明かし、若気の至りを笑いながら振り返りました。
この対談は、進路に悩む若者たちに、多様な選択肢と自己探求の重要性を伝える貴重な機会となりました。二人の学長の経験談は、教育やキャリア形成に関する深い洞察を提供しています。



