横浜市と民間4社が太陽光発電による洋上データセンターの実証実験を開始
横浜市は、日本郵船(東京都千代田区)をはじめとする民間企業4社と共同で、太陽光発電で稼働する洋上データセンターの実証実験を3月から開始する。この取り組みは、大さん橋ふ頭にある災害対策用ミニフロートを活用し、国内初のフロート上でのデータセンター設置となる。昨年3月に覚書を締結した市と企業は、再生可能エネルギーによる脱炭素社会への貢献を目指す。
実証実験の詳細と参加企業
実証実験には、横浜市と日本郵船のほか、NTTファシリティーズ(東京都港区)、ユーラスエナジーホールディングス(千代田区)、三菱UFJ銀行(同)が参加する。実験では、縦25メートル、横80メートルのミニフロートに、出力44キロ・ワットの太陽光発電設備と出力80キロ・ワット、容量358キロ・ワット時の蓄電池設備を設置。これにより、再生可能エネルギーでコンテナ型データセンターを稼働させ、電力負荷は約20キロ・ワット程度と見込まれている。
データセンターは、4社のデータ処理や保管を支える役割を担い、約1年間かけて各設備の塩害耐性や稼働安定性を検証する予定だ。この実証実験は、生成AIの進展や社会のデジタルトランスフォーメーション(DX)化に伴うデータセンター需要の急増に対応する一方で、電力確保や脱炭素との両立を図る革新的な解決策として注目されている。
社会的意義と受賞歴
横浜市などの取り組みは、内閣府主催の「日本オープンイノベーション大賞」で総務大臣賞を受賞した。審査員からは、「脱炭素対応とデータセンター需要急増対応を両立させて進めることの社会的意義は大きい」と高い評価を得ている。山中竹春市長は定例記者会見で、「港湾都市としてグリーン社会への貢献を果たしていく」と述べ、環境問題への積極的な姿勢を示した。
この実証実験は、エネルギー技術と都市開発の融合を象徴する事例であり、今後の持続可能な社会構築に向けた重要な一歩となることが期待される。



