政府は15日、人工知能(AI)技術の開発戦略を強化する方針を明らかにした。関係閣僚会議で決定した新たな戦略では、産学官の連携をさらに深め、研究開発を加速させることで国際競争力の向上を目指す。
重点分野と目標
新戦略では、医療、製造、交通、農業など複数の重点分野を設定。それぞれの分野で具体的な目標を掲げ、2025年までに世界トップレベルのAI技術を確立することを目指す。また、AI人材の育成にも力を入れ、大学や研究機関と連携したプログラムを拡充する。
産学官連携の強化
政府は、企業、大学、研究機関が共同で研究開発を行うためのプラットフォームを構築する。これにより、基礎研究から実用化までのサイクルを短縮し、迅速な社会実装を図る。特に、スタートアップ企業への支援を強化し、AI分野での新規事業創出を促進する。
- 医療分野:画像診断や創薬へのAI応用を推進
- 製造分野:スマート工場の実現に向けたAI導入を支援
- 交通分野:自動運転技術の開発を加速
- 農業分野:収穫予測や病害虫検出のAI活用を促進
国際連携の推進
政府は、米国や欧州連合(EU)などとの国際連携も強化する。共通の基準やルール作りを進め、AI技術の国際的な普及と倫理的な利用を促進する。また、開発途上国への技術支援も視野に入れ、国際社会における日本のプレゼンスを高める。
倫理と安全性への配慮
AI技術の進展に伴い、倫理や安全性への懸念も高まっている。政府は、AIの利用に関するガイドラインを策定し、プライバシー保護やバイアス対策などに取り組む。また、AIシステムの透明性や説明責任を確保するための枠組みを整備する。
新戦略の実現に向け、政府は2023年度補正予算案にAI関連の研究開発費として約1000億円を計上する方針。今後、関係省庁が連携して具体的な施策を実行に移す。



