中国政府は、米国による先端半導体の輸出規制強化に対抗するため、人工知能(AI)向け半導体の独自規格を策定し、国内企業による技術開発を加速させる方針を固めた。複数の政府関係者が明らかにした。
独自規格の狙い
中国は、米国が主導する国際的な半導体エコシステムからの脱却を図り、自国主導の技術基盤を構築することを目指している。今回の独自規格は、AIチップの設計や製造プロセス、ソフトウェアインターフェースなどを包括的に規定するものとみられる。これにより、中国企業は米国の特許や技術に依存せずに、高性能なAI半導体を開発できるようになると期待されている。
国内企業への影響
中国政府は、半導体大手の華為技術(ファーウェイ)や半導体製造企業(SMIC)などに対し、新規格への準拠を促すとともに、研究開発への補助金を増額する方針だ。また、大学や研究機関との連携を強化し、人材育成にも力を入れる。
米中間の技術覇権争い
米国は、国家安全保障上の理由から、先端半導体や製造装置の中国輸出を厳しく制限している。これに対し中国は、半導体の国産化を国家戦略に掲げ、巨額の投資を行ってきた。今回の独自規格推進は、米国の規制を回避し、技術的自立を達成するための重要な一歩と位置づけられる。
国際社会の反応
専門家の間では、中国の独自規格が国際標準と互換性を持たない場合、半導体市場の分断を招く可能性が指摘されている。一方で、中国市場の規模を考慮すれば、新規格が事実上の世界標準となる可能性もあり、今後の動向が注目される。
中国政府は、年内にも規格の詳細を公表し、2026年までに最初の準拠チップを量産する目標を掲げている。実現すれば、米国主導の半導体秩序に大きな変革をもたらすことになりそうだ。



