河川堤防の決壊リスク、AIが予測 国土交通省が実証実験開始
河川堤防決壊リスク、AI予測 国交省実証実験

国土交通省は12日、人工知能(AI)を活用し、河川堤防の決壊リスクを予測する実証実験を始めたと発表した。過去の洪水データや堤防の点検記録などをAIに学習させ、洪水時に決壊の危険性が高い区間を高精度に特定する。将来的には、自治体による迅速な避難指示や堤防の補強工事の優先順位付けに役立てる方針だ。

実証実験の概要

実験は、国土交通省が管理する全国の一級河川を対象に実施。まずは、過去に堤防が決壊した河川や、漏水などの異常が確認された河川を中心に、AIモデルを構築する。学習データには、河川の水位や流量、堤防の材質や経年劣化状況、過去の点検結果など、多岐にわたる情報を利用。AIはこれらのデータから、堤防の弱点や決壊に至るパターンを学習し、リアルタイムの観測データと組み合わせてリスクを評価する。

期待される効果

従来の堤防管理は、人間の点検員が目視で異常を確認する方法が主流だった。しかし、全国の河川延長は約1万4千キロに及び、すべてを常時監視するのは困難だった。AIによる予測システムが実用化されれば、限られた人員や予算を効果的に配分できるようになる。また、洪水の発生が予想される際には、事前に危険箇所を特定し、住民への避難情報をより迅速かつ的確に発信できるようになると期待される。

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今後の展開

国土交通省は、2026年度末までに実験を終え、実用化に向けた課題を整理する方針。さらに、気候変動による豪雨の増加を踏まえ、AIモデルの精度向上を図るとともに、自治体や研究機関との連携を強化する。将来的には、全国の河川管理にAIを導入し、防災・減災対策の高度化を目指す。

国土交通省の担当者は「AIを活用することで、これまで見落とされていたリスクを可視化できる。実証実験を通じて、より安全な社会の実現に貢献したい」と述べている。

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