トランプ前米大統領は12日、人工知能(AI)の開発を促進する新たな大統領令に署名した。この大統領令は、AI分野における米国の主導権を強化し、中国などの競合国に対抗することを目的としている。
規制緩和と研究促進
大統領令の主な内容は、AI研究開発への連邦政府の支援拡大と、民間企業に対する規制緩和である。具体的には、国防総省やエネルギー省などの研究機関に対し、AI関連予算の増額を指示。また、AI技術の商業化を加速するため、連邦規制の見直しを関係省庁に求めた。
中国対抗を意識
ホワイトハウスの声明によると、この大統領令は「米国のAI技術におけるリーダーシップを確保し、国家安全保障上の脅威に対処する」と明記。中国がAI分野で急速に台頭する中、技術覇権を巡る競争が激化している。
トランプ氏は署名式で、「米国はAI革命の最前線に立たなければならない。この大統領令により、我々の優位性を確固たるものにする」と述べた。
懸念の声も
一方、専門家からは安全性や倫理面での懸念が上がっている。スタンフォード大学のAI研究者は、「規制緩和はイノベーションを促進する一方、AIの悪用や偏見のリスクを高める可能性がある」と指摘。また、市民団体は、プライバシー侵害や雇用喪失への対策が不十分だと批判している。
この大統領令は、AI技術の軍事利用や監視社会の進展につながるとの見方もあり、今後の動向が注目される。



