ロシアの古都で運命の誓い 東京とサンクトペテルブルクを行き来した日々
ロシアの古都で運命の誓い 東京とサンクトペテルブルクを行き来

筆者が東京と往復していたサンクトペテルブルクの街並み=筆者提供

海外シンポジウムでの出会い

夫との出会いは、ある海外で行われた学術シンポジウムでした。ロシアの文豪ドストエフスキーの聖地であるサンクトペテルブルクに住んでいること、岩手大学に留学経験があり、宮沢賢治の後輩(賢治は岩手大学農学部の前身である盛岡高等農林学校出身)であることを短い自己紹介で知りました。また、私が芸術学部の人間であることに興味を示し、研究の傍ら絵を描き続けていることを、うれしそうに語ってくれました。3カ月後にサンクトペテルブルクで再会。こんなに幻想的で美しい街があるのだと感動し、自然に結婚の約束をしました。

別居婚の日々

お互いの仕事の都合で、数年はいわゆる別居婚でした。頻繁にサンクトペテルブルクと東京を行き来していたものの、寂しさはぬぐえません。この時期は、長く暮らしている東京を離れてサンクトペテルブルクに行くことを本気で考えていました。

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選んだ場所は東京

結局、私たちがともに生活することを選んだ場所は東京でした。美しくも哀しい街・サンクトペテルブルクを思いながら、今は東京で2人、静かに暮らしています。夫は日本では絵画制作に没頭しています。東京新聞で現在連載中の「風の又三郎」で挿絵を担当しているその人です。

宇野千代の言葉を胸に

今年、没後30年を迎える作家・宇野千代は「結婚した男女は一刻も離れてはなりません」と言っています。98歳まで生きた宇野千代の愛の言葉をかみしめながら、一緒にいるだけで本当に幸せな日々を生きています。

(日本大学芸術学部教授)

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