「ばけばけロス」を埋める画集、松島彩さんが1年間描きためた143点
3月に放送が終了したNHK連続テレビ小説「ばけばけ」で、出雲ことばの指導を担当した俳優の松島彩さん(35)が、撮影現場の様子を描いた画集「さんぽ、しましょうか。『ばけばけ』を愛する人たちへ」を発売した。1年間描きためた100点以上のパステル画を収録。松島さんは「“ばけばけロス”を埋める一助になれば」と願っている。
山陰土着系女優が描く撮影現場
松江市出身の松島さんは、自らを「山陰土着系女優」と名乗り、山陰を拠点に小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)作品を軸に朗読や映画制作など幅広く活動。画家としての一面も持ち、絵画や空間アートも手がける。
「ばけばけ」のヒロインオーディションに臨んだことが、出雲ことば指導担当になるきっかけだった。ヒロインには選ばれなかったが、出雲ことばの指導者を探していることを知り、「作品にかかわりたい気持ちが強かったので、思い切って言ってみた」と振り返る。採用が決まると、撮影現場でパステルを走らせ、描いた作品はNHK大阪放送局の撮影スタジオ前の壁面に展示されたという。
画集の内容と協力者
放送終了前、松島さんが松江市のハーベスト出版に画集制作を相談。編集者の沖田知也さん(36)は「ばけばけが終わってからも、松江を盛り上げたい」と受け入れた。画集には、夫婦になる前のヘブンがトキの手を握り思いを伝えたシーンを描いた「さんぽ、しましょうか。」をはじめ、トキがヘブンに怪談を語るシーン「あなたの話、あなたの言葉、あなたの考え。」など143点を収録。ドラマのシーンを思い出してもらえるよう、番組で流れたセリフも添えた。
また、ばけばけで県知事役を演じた俳優の佐野史郎さんと、小泉八雲記念館長の小泉凡さんが書き下ろした原稿も掲載。脚本を担当したふじきみつ彦さんは、画集の推薦帯に「もう一つの、他愛もない、ほんに他愛もない、スバラシな毎日。ズット、トナリ、イサセテクダサイ。」とヘブンのセリフを引用したメッセージを寄せた。
松島さんの願い
松島さんは「この画集をきっかけに八雲と妻セツをより身近に感じ、ばけばけの記憶を心の奥底にしっかりととどめてほしい」と話す。画集の制作には小泉八雲記念館とNHK大阪放送局、NHKエンタープライズが協力。152ページオールカラーで、2200円(税込み)。問い合わせはハーベスト出版(0852-36-9059)。



