高知県が「棚田カード」を初作成 9市町17地区の魅力を発信、保全活動への関心高める
高知県が「棚田カード」初作成 9市町17地区の棚田魅力を発信

高知県が初の「棚田カード」を配布開始 9市町17地区の魅力を発信

厳しい耕作条件や農業者の高齢化、後継者不足などから保全が課題となっている棚田について、高知県はその景観の素晴らしさや地域が取り組む保全活動を紹介する「棚田カード」を初めて作成しました。県内9市町17地区の棚田を採用しており、4月1日から配布を開始しています。

「棚田に恋」をキャッチフレーズに全国で展開

この棚田カードは、農林水産省が国土の保全や水源かん養など多面的機能を有する棚田について、知らない人やなじみのない人にも関心を高めてもらい、保全につなげる第一歩にしようと企画されたものです。都道府県の担当者らにも呼びかけて2018年秋にプロジェクトチームを結成し、「棚田に恋」というキャッチフレーズとともにPRに努めています。昨年4月1日時点で第5弾まで発行されており、全国259地区のカードが存在します。

高知県内では、農業者の高齢化が進み、後継者も不足する中、棚田の耕作放棄地は平地以上に進む傾向にあります。棚田の魅力を「行って」「見て」「知って」、多くの人に棚田のファンになってもらうことで、関係人口を創出して活性化や保全に結び付けていこうと、カード制作を進めてきました。

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カードの詳細と訪問時のマナー

初回は各地区990枚を用意しました。カード自体は棚田の風景写真を表面に印刷し、裏面に栽培作物や広さなどの情報を印字しています。セットになっている棚田めぐりガイドでは、さらに詳しい特徴や地域での保全活動、周辺情報、行き方などを紹介しています。

例えば「土佐・本山天空の棚田群〈3〉(吉延)」のガイドでは、「山々からの湧水と粘土質の土壌により、稲の実りを豊かにします。ブランド米『土佐天空の郷』は、静岡県で開催される『お米日本一コンテスト』で日本一に2度輝いた実績を誇ります」などと説明。地域営農活動組織などが農道や水路の補修などを行っていることや、レンタサイクル、田舎暮らし体験ができる周辺施設なども記しています。

棚田訪問の原則として、農作業の迷惑にならないこと、農家の人に会ったらあいさつすること、農家の命である棚田のあぜ道や水路は勝手に入らないこと、写真撮影やSNSへの投稿には最低限のマナーを守ることを挙げています。現地を訪れてスマートフォンなどで撮影してから、配布場所で見せてカードを受け取る流れになっています。

「推し棚田」の発掘で次世代継承を目指す

県農業政策課の担当者は「棚田カードをきっかけに、自分の『推し棚田』を発掘してもらうなどして、関連商品の購入や保全活動への協力につなげ、次世代に残していけるようにしたい」と期待を込めています。

作成した棚田カードとその配布場所は次の通りです。

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  • 東大野の棚田(田野町役場)
  • 有瀬・西峯の棚田(韮生の里 美良布直販店、香美市香北支所)
  • 東川の棚田(ほっと平山、香美市農林課)
  • 高須、立割、溜井の3棚田(道の駅土佐さめうら=1000円以上の購入が必要)
  • 土佐・本山天空の棚田群〈1〉(木能津/古田)、同〈2〉(高角)、同〈3〉(吉延)、同〈4〉(大石)(農産物直売所・本山さくら市=ブランド米の購入が必要)
  • 穴内、八畝、怒田の3棚田(大豊町産業建設課、道の駅大杉)
  • 津賀谷の棚田(道の駅633美の里)
  • 長者の棚田(農家レストランだんだんの里、仁淀川町役場長者出張所)
  • 神在居の千枚田(梼原町役場、同町観光協会)
  • 貝ノ川の棚田(風車の駅、道の駅布施ヶ坂=施設での買い物が必要)