大分県内15市町村の給食パン、国産小麦100%に切り替え 児童からも好評
大分県給食パン、国産小麦100%へ 児童「甘くてふわふわ」 (05.03.2026)

大分県内15市町村の給食パン、国産小麦100%へ 児童から「甘くてふわふわ」と歓迎の声

大分県内の15市町村において、小中学校などで提供される給食パンが、4月から国産小麦100%に切り替わることが明らかになりました。現在は外国産小麦が95%を占め、県産小麦はわずか5%ですが、この変更により、使用される小麦のうち50%は大分県産となります。この取り組みは、食料自給率の向上を目指す一環として実施されるもので、県学校給食会によると、給食パンの完全国産化は全国の都道府県で14例目となります。さらに、同会は「今後は県産小麦100%のパンを目指していきたい」と意欲を語っています。

試食会で児童が笑顔 新パンに期待高まる

3日には、大分市立碩田学園で国産小麦を使用した新パンの試食会が開催されました。小学2年生の児童(8歳)はコッペパンを口にすると、「甘くてふわふわしている。4月からの給食が楽しみ」と顔をほころばせました。この日は、同校の1年生から9年生までの児童・生徒や教職員らが一足先に新パンを味わい、中には2回おかわりする児童も見られ、好評を博しました。

県学校給食会は、週2回を目安に年間約900万本のパンを提供しており、使用する小麦粉は約320トンに上ります。パンは県内に点在する九つの委託工場から、全国的にも珍しい「当日焼き」の状態で各学校に届けられ、新鮮さを保っています。

食料自給率向上へ 国産化の背景と課題

農林水産省のデータによると、2024年度の食料自給率(カロリーベース)は38%(概算値)で、2000年以降ほぼ横ばいが続いています。特に、パンや麺類などに使われる小麦の自給率は16%(同)にとどまっており、改善が求められています。一方、2025年度の全国の小麦収穫量は約102万トンで、そのうち大分県産は7330トン(概算値、前年度比1400トン増)と、全国で15番目の規模を誇っています。

県学校給食会は、地元農家の支援や食料自給率の維持・向上に貢献するため、2024年度から給食パンの国産化に取り組み始めました。製パン工場や製粉会社などと協力し、配合割合を試行錯誤した結果、香りが良くもちもちした食感のパンが完成しました。この国産化については、保護者からも「安全・安心だ」との要望が上がっていました。

同会の森健治理事長は、「県産100%を目指すには、安定供給と価格に課題がある。これから研究、検討していきたい」と述べ、今後の展望を示しました。この取り組みは、地域経済の活性化や子どもたちの食育にも寄与することが期待されています。