Suica活用の新都市「高輪ゲートウェイシティ」と「大井町トラックス」がグランドオープン
Suica新都市「高輪ゲートウェイシティ」と「大井町トラックス」開業 (27.03.2026)

Suicaを核にした新都市が東京に誕生

JR東日本が手掛ける大規模再開発都市「高輪ゲートウェイシティ」(東京都港区)と「大井町トラックス」(品川区)が、3月28日に同時にグランドオープンを迎えました。JR東日本は、この一帯を「広域品川圏」と位置づけ、交通系ICカード「Suica」を活用した革新的な都市生活の実現を目指しています。

高輪ゲートウェイシティの詳細

総面積約9.5ヘクタールの高輪ゲートウェイシティは、山手線沿いの車両基地跡地に広がる大規模プロジェクトです。28日には、オフィスや商業施設が入る「ザ・リンクピラー2」、文化施設「モン タカナワ」、高級賃貸住宅「レジデンス棟」が開業し、昨春に先行開業したツインタワー「ザ・リンクピラー1」と合わせて、全5棟が揃いました。

環境対策にも力を入れており、リンクピラー2の地下には50メートルプール8杯分の容量を持つ蓄熱槽を設置。夜間電力を利用して作った温水や冷水を循環させる地域冷暖房システムを導入しています。また、リンクピラー1内のバイオガス施設では、エリア内の飲食店から出る1日4トンの食品廃棄物を破砕・発酵させてメタンガスを生成し、ホテルの給湯に必要な熱量の1割を供給する仕組みを構築しました。

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建築家・隈研吾氏がデザインした文化施設「モン タカナワ」は、街に風の通り道を作るため地上6階建てに抑えられています。江戸時代に高輪が月見の名所だったことにちなみ、足湯を備えた「月見テラス」を設けるほか、約100畳の畳スペースや最大約1千席のシアターを備え、多様な文化活動を支えます。

大井町トラックスの特徴

JR大井町駅の北西側に広がる約3ヘクタールの社宅跡地に誕生した大井町トラックスは、オフィスやホテル、商業施設が入るツインタワー型ビルを中心に、三つの広場を整備しています。駅には街直結の改札口が設けられ、2029年に移転予定の品川区役所新庁舎にも歩行者デッキで接続される計画です。

ツインタワーは地上23階建てのオフィス棟と、26階建てのホテル・住宅棟で構成されています。オフィス棟の3階には全8スクリーンのシネマコンプレックスが入り、ホテル・住宅棟の最上階には、100メートルの高さからJR山手線の車両基地を一望できるバーを設置しました。

防災対策では品川区と連携し、屋内に約3千人の帰宅困難者を受け入れるスペースを確保。72時間滞在可能な水や毛布などを備蓄しています。災害時には、約4600平方メートルの広場を広域避難場所として開放する予定です。

Suicaを活用した先進的なまちづくり

JR東日本はSuicaの機能を拡充し、先進的なまちづくりを推進しています。28日からは、高輪ゲートウェイ駅と大井町駅でSuicaを改札にタッチすると、それぞれのエリア内のクーポン券やイベント情報が配信されるサービスの実証実験を開始しました。さらに、2027年春には広域品川圏内5駅で、スマートフォンへの搭載が進む位置測定技術を利用した、タッチ不要のウォークスルー改札の実証実験を始める計画です。

また、高輪ゲートウェイシティにオープンする医療施設では、1枚のSuicaを内科や歯科など複数のクリニックの診察券として利用できるようにします。将来的には、Suicaの利用履歴に基づく食事内容や歩数計データなどと組み合わせて、一人一人に最適な健康サービスを提供することを目指しています。

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広域品川圏の未来展望

高輪ゲートウェイシティを中心に浜松町駅(港区)から大井町駅に至るエリア「広域品川圏」は、羽田空港の再国際化やリニア中央新幹線の整備などにより、国内外の新たな「玄関口」としての成長が期待されています。都市再生機構(UR)によると、一帯は鉄道高架橋と土地の高低差で市街地が分断されてきましたが、完成後は地上から5階まで歩行者通路を重層的に巡らせ、歩き回りやすい街に生まれ変わるとのことです。

この再開発プロジェクトは、日本初の鉄道ゆかりの地であり、大規模工場跡地を活用した新たな東京の玄関口として、持続可能でスマートな都市モデルを提示するものとなっています。