東京都大田区が策定した歴史的景観を活かしたまちづくり方針「歴史的風致維持向上計画」が22日、国の「歴史まちづくり法」に基づく認定を取得した。都内で初めての認定となり、区は国の財政支援を受けられるようになる。
計画の概要と選定された歴史的風致
区は3月に、区内の歴史的・文化的資源を掘り起こす目的で本計画を策定した。日蓮聖人が入滅(死去)した池上本門寺で行われる法要行事「御会式(おえしき)」など、七つの項目を「歴史的風致」に選定。さらに、歴史的風致の中でも重点的に保全を進める地域として、池上本門寺や洗足池公園周辺の池上・洗足池区域、明治時代に発見された大森貝塚周辺の大森区域の2カ所を「重点地域」に指定した。
特筆すべきは、主に池上本門寺への参詣客を運ぶ目的で1922年に開通した東急池上線(当時は池上電気鉄道)も歴史的風致に選ばれた点だ。区の担当者は「現役の鉄道を含んだのは、計画の特徴の一つ」と説明する。
財政支援と今後の取り組み
計画期間は今年度から10年間。今回の認定により、歴史的景観を保存するための整備事業費のうち、最大2分の1の補助を受けられる。区は補助を活用しつつ、池上本門寺に続く参道の無電柱化や街路樹の設置などを進める方針だ。
鈴木昌雅区長は21日の会見で、「区民の地域への愛情を育みつつ、観光や文化振興によるにぎわい創出を目指したい」と述べた。



