飛鳥ハーフマラソン2026が開催 激坂コースに2998人が挑む
奈良県明日香村の歴史遺産や里山を巡る「飛鳥ハーフマラソン2026」が3月8日、同村の国営飛鳥歴史公園・キトラ古墳周辺地区を発着点とした21.0975キロのコースで開催されました。県内外から集まった2998人のランナーが、高低差の激しい〈激坂〉が名物のコースに挑戦し、今夏にも世界遺産登録される見込みの「飛鳥・藤原の宮都」のそばを駆け抜けました。完走率は98.2%にあたる2945人に達し、参加者たちは充実した表情を見せていました。
ゲストランナーも参加し沿道で熱い応援
今年で5回目を迎えた大会には、川内優輝さん(あいおいニッセイ同和損保)、タレントのハリー杉山さん、マラソンランナーの谷川真理さん、元ボクシングWBC世界フライ級チャンピオンの内藤大助さん、ノーリツ陸上競技部の小崎まりさんがゲストランナーとして加わり、大会を盛り上げました。沿道には「飛鳥・藤原の宮都」を構成する高松塚古墳や石舞台古墳があり、棚田も広がる風景が広がり、ランナーたちは白虎や朱雀をモチーフにしたかぶり物を身につけたり、人気アニメのコスプレをしたりして、思い思いにレースを楽しみました。3回目の参加という山下知事も見事に完走を果たしました。
男女優勝者が激坂コースを制す
男子の部では、愛知県東郷町の会社員、小島大明さん(35)が1時間12分5秒で優勝を飾りました。小島さんは「初めての参加で優勝できてうれしいです。経験のない坂道でしたが、前半からペースを上げて逃げ切ることができました」と喜びを語りました。女子の部では、県内にあるクラブ型実業団チーム「NARA―Xアスリーツ」の加藤結衣さん(23)(大和郡山市)が1時間23分43秒で優勝し、「沿道の応援もあって楽しく走れました。弱気にならないよう振り返らず走り抜けたのがよかったです」と笑顔を見せました。
世界遺産登録に向けたトークイベントも開催
大会を盛り上げようと、会場では明日香村の森川裕一村長、村教育委員会文化財課の小池香津江参事、ハリー杉山さんによるトークイベントなどが行われ、レースを終えたランナーらでにぎわいました。ステージでは、世界遺産登録を目指す「飛鳥・藤原の宮都」の魅力や登録に向けた動きについて3人が話し、森川村長は「世界遺産の登録はあくまで手段です。世界中の方々に日本の歴史を知っていただくために登録を目指しています」と意義を説明しました。小池参事は村の遺産の魅力を「地面の下に1400年前の記憶が残っていることです。世界的にみても珍しい場所で、常にイマジネーションをかき立てられます」と語りました。世界遺産に認定された際には、世界中に発信してほしいと森川村長から頼まれた杉山さんは「任せてください」と胸を張りました。
第1回から毎回参加している川内優輝さんは「涼しくてこれまでで一番走りやすかったです。多くの声援に地域に迎えられていると感じました」と満足そうに話しました。沿道の応援には、映画監督の河瀬直美さんも駆けつけ「世界遺産登録前夜の村を盛り上げたい」と、ランナーに拍手を送りました。また、村立聖徳中の生徒9人は法被姿で声援を送り、生徒の1人は「村の豊かな自然と歴史を走りながら知ってもらえたらうれしい」とうちわを振っていました。



