姫路城の入城料が市民以外2500円に大幅値上げ 維持管理費確保へ二重価格制度導入
世界遺産であり国宝に指定されている姫路城(兵庫県姫路市)は、2026年3月1日より18歳以上の市民以外の入城料を従来の1000円から2500円に値上げしました。この値上げは石垣の耐震補強をはじめとする各種整備や継続的な維持管理に必要な費用を確保するための措置です。姫路市によると、これにより天守閣の入場料としては国内最高額となりました。
市民は1000円据え置き 18歳未満は無料化で教育活用促進
一方、姫路市民については、市税を納めて地域の景観維持に貢献していることを考慮し、入城料は1000円に据え置かれています。さらに、18歳未満の入場者については、従来300円だった料金を市民かどうかを問わず無料としました。これは歴史や文化を学ぶ教育施設としての活用を促進する目的があります。
料金改定に合わせて、姫路城では5000円の年間券の販売も開始されました。これにより、頻繁に訪れる観光客や地元住民にとって利便性が向上することが期待されています。
観光客の反応は賛否両論 維持管理の必要性に理解示す声も
値上げ初日となった3月1日には、早朝から多くの観光客が訪れました。千葉県から訪れた50代の女性は「この素晴らしい世界遺産を将来にわたって維持していくためには仕方ないことだと思います」と値上げについて理解を示しました。
一方、島根県から来た70代の男性は前日の夕方に訪れたものの財布を忘れてしまい、この日改めて来城した経緯を明かし、「昨日入ればよかった」と少し残念そうに語りました。
小田原城も二重価格導入 全国の城郭施設で料金改定の動き
物価高騰などを背景に、この日は小田原城(神奈川県小田原市)と国宝・犬山城(愛知県犬山市)も料金を改定しました。特に小田原城では姫路城と同様に、市民と市外客で異なる料金を設定する「二重価格」制度を導入しています。
歴史的建造物の維持管理には多額の費用がかかることから、全国の城郭施設では適切な料金設定を通じて持続可能な運営を目指す動きが広がっています。文化財保護と観光振興の両立が課題となる中、各施設では独自の工夫を凝らした対応が進められています。
姫路城の担当者は「貴重な文化遺産を次世代に引き継ぐためには、適切な維持管理が不可欠です。値上げによってご不便をおかけしますが、ご理解いただければ幸いです」とコメントしています。
