安積歴史博物館、2027年9月再開へ 耐震工事が完了
安積歴史博物館、27年9月再開へ 耐震工事完了

福島県沖を震源として県内で最大震度6強を観測した2021年の地震により被災し、復旧・耐震工事が進められてきた郡山市の国指定重要文化財「安積歴史博物館(旧県尋常中学校本館)」が、2027年9月にも約4年ぶりに再オープンする見通しとなった。

地震被害と工事の経緯

同博物館は、2021年の地震で施設内のしっくい壁に亀裂や剥離などの被害が生じた。このため、2023年秋から休館し、壁をいったん剥がして内部に補強材を入れ、塗り直す工事や建具の補修を実施。さらに、大規模地震に備えて柱と柱の間に壁を追加する耐震補強工事も進めてきた。これらの工事は本年度末に完了する見通しで、その後、建物内の整備や展示準備を行い、再オープンに至る。

歴史的価値とこれまでの経緯

この建物は1889年に建設された明治期の洋風建築で、郡山市の安積高敷地内にある。1973年まで校舎として使用された後、国の重要文化財に指定。1984年には同校の創立100周年を記念し、歴史や教育に関する資料を展示する安積歴史博物館として整備された。東日本大震災でも被災し、約2年7カ月の休館を経験している。今回の工事費用は、国・県・市の補助金に加え、市民や卒業生からの寄付を活用している。

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宮大工の技を駆使した工事

安積歴史博物館の修理では、宮大工の技術や土壁塗りなど、文化財ならではの工法が駆使されている。工事が仕上げの段階に入ったことから、7月4日には職人技術の見学・体験ができるワークショップを開催する。参加者は工事状況の見学や伝統のしっくい塗りを体験できるほか、「小屋組」が採用されている屋根裏も特別公開される。ワークショップは午前と午後の2回で、各回10人を募集。参加は無料で、同博物館のホームページから申し込める。

今後の展望

今月からは、県内で建築を学ぶ高校生を招いた見学会も実施。橋本文典館長は「随所に生かされた伝統技術に触れてほしい。再オープン後は、よりイベントなどに活用してもらえる文化財にしていきたい」と話している。

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