京都に夏の訪れを告げる祇園祭の開催が近づく中、山鉾巡行を主催する組織と、八坂神社の氏子で構成される団体が、それぞれ運営資金の調達とボランティアの募集に乗り出している。伝統行事を安全かつ確実に継承するため、広く協力を呼びかけている。
山鉾巡行の警備費用をクラウドファンディングで確保
祇園祭山鉾連合会は5月20日、クラウドファンディング(CF)を開始した。集められた資金は、山鉾巡行に必要な警備費用や、万が一の事故に備える保険料に充てられる。この取り組みは2017年から行われており、今年で10回目を迎える。昨年は733人から1390万円の寄付が集まった。今年の警備費用は、人件費などの高騰により、昨年の2500万円から約1割増加する見込みだ。
寄付は5000円から受け付けており、返礼品として、オリジナルデザインの手ぬぐいや京扇子に加え、新たに御朱印帳が用意された。また、京都信用金庫のビル「QUESTIO N」(中京区)から山鉾の「辻回し」を見学できる特別観覧会は、昨年までは後祭(7月24日)のみだったが、今年は前祭(7月17日)にも拡大された。各日25組限定で、15万円の寄付で参加できる。
目標金額の300万円はすでに達成されたが、寄付は7月19日までCFサイト「Makuake」で受け付けている。木村幾次郎理事長は「巡行や宵山では広範囲にわたって警備が必要です。安全と安心を確保しながら行事を続けていくため、皆さまのご支援を賜りたい」と話している。
神輿渡御を先導するボランティアを募集
一方、氏子団体「宮本組」は、神幸祭(7月17日)と還幸祭(7月24日)において、3基の神輿を先導する「神宝捧持列」に参加する奉仕団体「志丁組」のメンバーを、5月31日まで募集している。参加者は白の装束「白丁」を身に着け、朱傘を持ったり太鼓を叩いたりする役割を担う。
申し込みは、組の公式ホームページから行う。両日とも約100人程度の募集で、対象は19歳から55歳の男性。日本語での会話が可能であれば、外国人も参加できる。6月14日に開催される事前説明会への出席が必須となる。装束などは無償で貸与され、オリジナルの記念品も贈られる。応募者多数の場合は選考が行われる。宮本組の今西善也副組頭は「祭りに対する思いや志を同じくする多くの人々に集まっていただきたい」と参加を呼びかけている。



