旧街道を歩いて感じた土木技術者の使命と国際交流の驚き
学生時代に誰もやっていないことを始めようと考え、私は五街道をすべて歩くことを決意しました。まずは木曽路に挑戦し、塩尻から中津川までの約100キロを3日間かけて歩き通しました。
自然と歴史に触れる木曽路の旅
道中では、木曽川の美しい渓谷をはじめとする豊かな自然に心を打たれました。島崎藤村の小説『夜明け前』の冒頭にある「木曽路はすべて山の中である」というフレーズを、実際に肌で感じることができたのです。
特に難所の一つである鳥居峠では、現在、直下に国道19号の新鳥居トンネルが通っています。一方で、私は高低差約250メートルの峠越えを体験しました。トンネルなら車で5分もかからない距離ですが、徒歩での峠越えには約1時間半を要しました。
土木工学専攻としての使命感
大学で土木工学を専攻している私は、この体験を通じて現代の土木構造物のありがたさを身にしみて感じました。技術者として、将来のインフラを支えていかなければならないという強い使命感を抱いたのです。
また、往時の面影を残す妻籠宿と馬籠宿を結ぶ馬籠峠では、多くの人とすれ違い、挨拶を交わしました。しかし、私が驚いたのは、峠越えの最中の挨拶がほとんど「Hello」であったことです。
外国人から学ぶ「旧街道の美学」
日本人が気づかない「旧街道の美学」のようなものが、外国人にはあるのかもしれないと感じました。この発見は、五街道制覇への道のりをさらに意義深いものにしています。
五街道制覇までの道のりはまだ長いですが、大学院進学後も土木技術者としての学識を深め、日本の魅力に触れながら地道に歩みを進めていきたいと考えています。
小島貫太郎(22) 愛知県瀬戸市



