岐阜・大垣市の守屋多々志美術館が今月末閉館 最後の企画展「花咲きほこる頃」を開催中
岐阜県大垣市出身で文化勲章受章者の日本画家、守屋多々志(1912~2003年)の作品を展示する大垣市守屋多々志美術館が、3月末で閉館することが決定しました。同館では現在、閉館前の最後となる企画展「花咲きほこる頃」を開催しており、多くの来場者が訪れています。
守屋多々志の画業と美術館の歩み
守屋多々志は1930年に県立大垣中学校(現大垣北高校)を卒業後、上京して日本画の巨匠・前田青邨に弟子入りしました。1931年には東京美術学校(現東京芸術大学)日本画科に入学し、本格的に画家の道を歩み始めます。その画力は早くから認められ、文化勲章を受章するなど、日本画壇に大きな足跡を残しました。
大垣市守屋多々志美術館は2001年7月に開館し、本人と遺族から寄贈・寄託された3300点を超える作品や資料を所蔵してきました。これまでテーマごとに展示品を入れ替え、数多くの企画展を開催してきましたが、建物が築約100年と老朽化が著しいため、2026年3月末での閉館が決まりました。
最後の企画展「花咲きほこる頃」の見どころ
現在開催中の最後の企画展「花咲きほこる頃」では、守屋多々志が花にまつわる作品を66点展示しています。特に注目すべき作品は以下の通りです。
- 「山吹乃花(やまぶきのはな)」:弟子入りする際に画力を示すために描かれた若き日の素描。その精緻な描写は、入門前から非凡な才能を感じさせます。
- 「ウィーンに六段の調(ブラームスと戸田伯爵極子夫人)」:80歳で描かれた晩年の大作。衰えない筆力と胆力が感じられる力作です。
企画展を担当する川瀬邦聡さんは「守屋は花にまつわる作品を多く残しており、最後の展示会にふさわしい華やかな内容になっています。多くの方に足を運んでいただきたい」と来場を呼びかけています。
閉館後の作品の行方と今後の展開
美術館閉館後も、守屋多々志の作品は別の場所に所蔵され、今後も大垣市スイトピアセンターのギャラリーや展示室で企画展や講座が開催される予定です。これにより、地域の文化遺産としての価値が継承されていく見込みです。
最後の企画展「花咲きほこる頃」は、休館日を除き3月末まで開催されています。入館料は大人300円で、高校生以下と市内在住の65歳以上は無料です。詳細な問い合わせは同美術館(0584・81・0801)まで。



