天正遣欧少年使節の苦難の人生を市民オペラで描く、南島原市で上演へ
長崎県南島原市では、16世紀にローマ教皇への使節としてヨーロッパへ派遣された天正遣欧少年使節を題材にしたオペラ「忘れられた少年―天正遣欧少年使節―」が上演されます。この公演は、市制施行20周年を記念して市と市教育委員会が主催するもので、市民らが主体となって歴史の一幕を舞台で再現します。
戦国時代の少年たちの壮絶な人生を舞台で表現
天正遣欧少年使節は、戦国時代に島原半島を統治した有馬晴信らキリシタン大名が1582年にローマ教皇のもとに送り出した原マルチノら4人の少年たちです。彼らは1590年に音楽や活版印刷などの西欧文化を持ち帰りましたが、当時の日本ではキリスト教が禁じられていたため、帰国後は苦難の人生を歩むこととなりました。
オペラは、東京オペラ協会による作品で、協会の団員や一般公募で選ばれた市民らが出演します。また、市内の児童たちもコーラスとして参加し、地域全体で取り組む文化イベントとなっています。
市民らが和気あいあいと練習に励む
出演者たちは昨年10月以降、東京オペラ協会の団員から指導を受けながら練習を重ねてきました。原マルチノ役を演じる市立有家中学校の音楽教諭、平里美さん(36)は「地域の方々との和気あいあいとした練習が楽しい」と語り、稽古に熱心に取り組んでいます。
このオペラは、市民参加型のプロジェクトとして、歴史的な物語を身近に感じられる機会を提供しています。練習を通じて、地域の絆も深まっているようです。
公演の詳細とチケット情報
公演は3月22日、南島原市有家町のありえコレジヨホールで行われます。開演は午後2時からで、全席自由です。チケットは一般2000円、高校生以下1000円で、未就学児の入場はできません。問い合わせは、市教育委員会生涯学習課社会教育班(電話:0957-73-6703)まで。
このオペラは、天正遣欧少年使節の歴史的な意義を現代に伝えるとともに、市民が主体となって文化活動に参加する貴重な事例として注目されています。地域の歴史を学びながら、芸術を通じて交流を深める機会となるでしょう。



