茨城県出身の詩人・野口雨情の未発表詩が歌曲に 12日つくばで初披露
茨城県北茨城市出身で、「赤い靴」などの童謡で広く知られる詩人・野口雨情(1882~1945年)の未発表作品が、新たな歌曲として生まれ変わる。この初演を披露するコンサートが、4月12日に茨城県つくば市のノバホールで開催される。曲を手掛けたのは、同じくつくば市出身の作曲家・門田和峻氏だ。
四季を織り込んだ未発表詩に新たな命
門田氏は、万葉集研究家の布浦万代氏を通じて、雨情の孫であり「野口雨情生家・資料館」(北茨城市)の館長を務める野口不二子氏と出会い、作曲を託された。未発表の詩は、春夏秋冬の情景が巧みに織り込まれた題名のない作品で、歌曲化に際して不二子氏が「雨情の四季」と命名した。
門田氏はこの作品について、「シンプルでありながら、よく磨き上げられた雨情の言葉の数々。その奥深さを聴衆に感じていただけるような、心に響くコンサートにしたい」と意気込みを語っている。詩の持つ情感を最大限に生かし、音楽として昇華させることに注力したという。
多彩なプログラムで雨情の世界を堪能
コンサートでは、門田氏自身がピアノを演奏し、メゾソプラノ歌手の金子美香氏と共演する。プログラムの中心となる初演作品「雨情の四季」に加えて、門田氏が編曲を手掛けた「雨降りお月さん」など、雨情の既存作品も披露される。
さらに、門田氏が長年取り組んでいる万葉集の歌曲化プロジェクトから、筑波山や潮来を題材にした作品も演奏され、雨情の詩と万葉集の世界が交錯する豊かな音楽の時間が提供される。不二子氏も来場を予定しており、「祖父の詩を大切に生かした素晴らしい曲を作ってくれた」と喜びを述べている。
コンサートの詳細情報
コンサートは4月12日午後2時開演。チケットは大人4,000円、22歳以下2,000円で設定されている。申し込みはノバホールの窓口、またはオンラインで受け付けており、当日券も用意される予定だ。
このイベントは、地元茨城県が生んだ偉大な詩人・野口雨情の新たな一面を発見するとともに、その詩の魅力を音楽を通じて広く伝える貴重な機会となる。多くの音楽愛好家や文学ファンが、ノバホールに集い、雨情の言葉が紡ぐ四季の情感に耳を傾けることだろう。



