藍住・勝瑞城館跡の池泉庭園遺構、陶板模型で精密再現
藍住・勝瑞城館跡の池泉庭園遺構、陶板模型で再現

藍住町教育委員会は、同町勝瑞の国史跡「勝瑞城館跡」で発掘された池泉庭園の遺構を、陶板で立体的に再現した模型(30分の1)を製作した。保存状態の良かった遺構を精密に再現することで、その歴史的価値を広く認識してもらうことを目的としている。町教委は「模型を通じて、当時の景色や暮らしに思いをはせてほしい」と期待を寄せている。

陶板模型の特徴

模型は約2メートル四方の陶板製で、発掘調査で明らかになった詳細な構造を再現。中央に中島がある湾曲した形状の池や、池に水を引き込む小川「遣水」、要所に配置された青石(緑色片岩)や赤石(紅簾片岩)による景石などが忠実に表現されている。また、調査時に記録した遺構の写真も併せて展示されている。

勝瑞城館跡の歴史

勝瑞城館跡は2001年に国史跡に指定された。室町時代には守護大名・細川氏の本拠地であり、その後は阿波国を治めた三好氏の居城であったとされる。16世紀後半に長宗我部氏に敗れてからは廃城となり、長い間埋もれていた。池泉庭園は2004年度と2005年度の調査で遺構が確認され、東西約40メートル、南北約30メートルと推定される大規模なものである。

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発掘調査の成果

発掘調査に関わった町教委の重見高博・社会教育課長によると、この庭園は16世紀前半に細川成之によって造園されたと考えられている。庭園の北側からは建物跡が発見されており、建物から庭園を眺めていたことがうかがえる。また、池の周囲には広いスペースがあり、儀式や行事にも活用されていた可能性が高い。

模型製作の経緯

町教委は調査成果を広く周知するため、模型の製作を決定。色彩の再現性と耐久性に優れた陶板に着目し、大塚オーミ陶業(大阪市)に依頼し、今年3月に完成した。同社は大塚国際美術館(鳴門市)の名画再現や国宝のレプリカ製作など、陶板による文化財保存活動を手がけている。今回はレーザー測量を活用し、池の形状や景石の配置にこだわった精密な再現を実現した。

今後の展示計画

陶板模型に加えて、来年度以降は埋め戻した遺構の上に景石などを配置し、展示内容をさらに充実させる予定だ。重見課長は「陶板によって非常に精密に再現されている。ぜひ多くの人に足を運んでほしい」と話している。模型は「勝瑞城館跡現場事務所」北側で展示中で、入場は無料。問い合わせは同事務所(088・641・3466)まで。

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