日本野球機構(NPB)が、周囲に危険が及ぶスイングをした打者に対して警告や退場といった処分を科すことを検討していることが、関係者への取材で明らかになった。これは、打者のバットが球審の頭部を直撃し、重傷を負わせた事故を受けた措置である。
事故の経緯と現状
4月16日、神宮球場で行われたヤクルト対DeNAの試合の八回、ヤクルトの選手が空振りした際、手を離れて飛んだバットが川上拓斗球審(30)の側頭部を直撃した。川上球審は緊急搬送後に手術を受け、4月30日に集中治療室から一般病棟に移ったが、現在も意識は回復していない。
この事故を受け、NPBは4月18日までに球審にヘルメットの常時着用を指示した。牧田匡平審判員は「事故が二度と起こらないようにするため」と説明している。また、球審のヘルメット着用が任意となっている東京六大学野球でも、球審用のヘルメットが用意されるなど、影響が広がっている。
新たな処分の検討
NPBは、今回の事故を重く見て、危険なスイングをした打者に対する処分を新たに導入する方向で検討を進めている。具体的には、審判員の安全を脅かすようなスイングを行った打者に対して、警告や退場処分を科すことを想定している。11日に開催される実行委員会で承認されれば、今シーズン中にも適用される見通しである。
このルール改正は、選手の技術向上だけでなく、審判員の安全確保にもつながると期待されている。NPBは今後も事故防止に向けた対策を継続して検討していく方針である。



