静岡・浜松八幡宮で王位戦開幕、家康ゆかりの地で藤井聡太六冠が防衛戦
静岡・浜松八幡宮で王位戦開幕、家康ゆかりの地で

将棋の藤井聡太六冠(23)がタイトルを保持する伊藤園お~いお茶杯第67期王位戦7番勝負(中日新聞社など新聞三社連合主催)が、7月4日に静岡県浜松市で開幕する。藤井王位は6連覇中で、現在は紅白の2組に分かれた挑戦者決定リーグが進行中。各リーグ優勝者による挑戦者決定戦は5月28日に行われる。

7番勝負の日程と開催地

7番勝負は持ち時間各8時間の2日制で、全国を転戦する。第1局は7月4、5日に浜松市の浜松八幡宮楠俱楽部で行われる。以降の日程は次の通り。

  • 第2局:7月15、16日・神戸市
  • 第3局:7月29、30日・北海道登別市
  • 第4局:8月18、19日・長崎市
  • 第5局:8月26、27日・徳島市
  • 第6局:9月8、9日・神奈川県秦野市
  • 第7局:未定

浜松八幡宮と徳川家康の縁

第1局の会場となる浜松八幡宮(浜松市中央区八幡町)は、将棋を愛した徳川家康ゆかりの地として知られる。社殿横には家康が武運を祈願したとされる樹齢千年を超えるクスノキの御神木が茂り、凛とした空気が漂う中で対局が行われる。宮司の桑島佳令さん(60)は「大変名誉で光栄なこと。家康公ゆかりの地で、対局する2人には最善を尽くしてほしい」と語る。

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家康は将棋を愛好し、棋士に初めて俸禄を支給して地位向上を図った歴史がある。江戸開府前には浜松で17年間を過ごし、市はゆかりの地として王位戦を誘致した。浜松八幡宮は家康との縁が深く、1570年に家康が岡崎から浜松に居城を移すと、八幡宮が鬼門(北東)の方位にあったことから鬼門鎮守の氏神として信仰した。武田信玄との三方原合戦で敗走した際には、クスノキの幹の下部にある洞穴に潜み逃れたという言い伝えも残る。合戦後は徳川家代々の祈願所と定められた。

対局場の楠倶楽部

対局場は境内の「浜松八幡宮楠倶楽部」の広間。普段は披露宴やレストランとして利用される洋室だが、今回は特別に畳を敷き詰め、厳かな空間にしつらえる。将棋のタイトル戦が開かれるのは初めてで、桑島さんは「八幡宮は必勝を願う神社。対局を機に、何かを上達したいという思いを持つ人に広くお参りしてもらえれば」と話す。

地元関係者の期待

杏林堂薬局名誉会長で日本将棋連盟県支部連合会名誉会長を務める渥美雅之さん(92)は、アマチュア九段の腕前で今も毎日棋譜を見たり詰め将棋をしたりしている。藤井王位については「素晴らしい読みと安定感がある。たとえ中盤に形勢が悪くなっても、ひっくり返してしまう」と強さをたたえ、「ぜひ大盤解説会に来て、一手一手の深みを味わってもらいたい。盛り上がると思いますよ」と期待を寄せた。

中野祐介・浜松市長は「伝統ある第67期王位戦第1局の対局の場に浜松市を選んでいただき感謝申し上げます。浜松市は徳川家康公が青壮年期の29歳から45歳までの17年間を過ごしたゆかりの地です。この家康公ゆかりの地で、家康公の愛した将棋のタイトル戦が開催されることを非常にうれしく思っています。2026年度は大河ドラマ「おんな城主 直虎」の放送をきっかけに「井伊直虎ゆかりの地 浜松」の取り組みを始めてから10年の節目。記念して王位戦の誘致に取り組んできました。藤井聡太王位と挑戦者の白熱した対局を期待しています」とコメントした。

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