中日ドラゴンズ、広島に5-6で逆転負け 九回4点差を守り切れず開幕戦黒星
中日ドラゴンズが広島東洋カープに5-6で逆転負けを喫し、3年連続の開幕戦黒星を記録した。試合は九回に4点リードを守り切れず、延長十回でサヨナラ打を浴びるという劇的な展開となった。
九回の崩壊が勝敗を分ける
中日は九回を5-1の4点リードで迎えたが、新外国人投手のアブレウが登板すると状況が一変した。アブレウは先頭打者から連打を許し、四球も与えて無死満塁のピンチを招いた。その後、代打モンテロの中前適時打で2点差に迫られ、続く平川の飛球を左翼手の樋口が後逸する守備の乱れも重なり、一気に2者が生還して同点に追い付かれた。
アブレウは昨季46セーブを挙げた松山の離脱に伴い、抑えとして期待されていた投手だ。しかし、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)出場後の短い調整期間が影響したか、広島打線の勢いに飲み込まれる形となった。試合後、アブレウは自力で歩けず両肩を抱えられて球場を後にし、井上監督は「ぎっくり腰になったようだ」と説明した。
柳裕也の好投も実らず
先発投手の柳裕也は2年ぶり2度目の開幕投手を務め、6回を1失点に抑える好投を見せた。五回には2死二塁のピンチを招いたが、4番佐々木を空振り三振に打ち取るなど粘りの投球で最少失点に食い止めた。井上監督も「大役をこなしてくれた」と評価する一方、チームの逆転負けに「チームが負けたので何もない」と柳は無念の表情を浮かべた。
オープン戦で防御率9点台だった不安を一掃した右腕の奮闘も、チームの勝利には結び付かなかった。
村松の先制打が光る
打線では村松が今季チーム初得点をたたき出した。二回無死二塁の場面で、広島先発床田の146キロの外角直球を左中間へ先制の適時三塁打にした。村松は「とにかく必死でした。打った球種も分かりません」と振り返り、明大の先輩である柳を援護する一打に喜びをにじませた。
オープン戦の打率は1割9分4厘と低調だったが、終盤にかけて調子を上げて2年連続の開幕スタメンを勝ち取った。昨季は自己最少の54試合出場に終わったが、巻き返しを誓う4年目として幸先の良いスタートを切った。
勝ちパターンの継投に課題
試合は七回から橋本、メヒアが無失点でつなぎ、理想的に運んでいたはずだった。しかし、九回のアブレウの崩壊が響き、延長十回には勝野も打ち込まれてサヨナラ負けを喫した。
絶対的な守護神である松山の不在が痛手となった形で、山井投手コーチは「抑えを任せた投手。きょうは何点差でも最後にいかせようと決めていた」と起用理由を明かした。しかし、150キロを超える直球の威力を買われたアブレウも、広島打線の勢いの前に無力だった。
浮上を期す中日にとって、勝ちパターンの継投の再考を迫られる厳しい出だしとなった。開幕戦の逆転負けは、今後の戦略に大きな影響を与える可能性が高い。



