ミラノ・コルティナパラリンピック開会式、ロシア選手団笑顔で行進もウクライナ批判 イラン選手は渡航見送り
障害者スポーツの祭典、第14回冬季パラリンピックのミラノ・コルティナ大会が6日(日本時間7日)、イタリア北部で開幕しました。2月のミラノ・コルティナ五輪に続く分散開催で、三つの会場群で15日まで競技が続きます。
ロシアとベラルーシの出場に反発する国々
開会式では、ウクライナ侵略を続けるロシアと、同盟国ベラルーシの大会出場に反発してボイコットする国が続出しました。戦禍が「平和の祭典」に影を落とす異例の幕開けとなったのです。
国際パラリンピック委員会(IPC)は2022年の侵略直後に行われた北京冬季大会で両国選手を全面的に除外しました。2024年のパリ夏季大会では個人資格での出場のみを認め、今回は国の代表としての出場を認めました。開会式では両国の国旗が掲げられ、選手たちが笑顔で入場行進を行いました。
ウクライナの強い批判とボイコット
ウクライナ・パラリンピック委員会のワレリー・スシュケビッチ会長は「ロシアの参加を認めるということは、ウクライナ東部の占領を認めることと同義だ」と厳しく批判しました。さらに、「会場から直ちにロシアの国旗を降ろすべきだ」と主張しています。
同様にボイコットした隣国ポーランドのナタリア・シウバヤロシュ選手(スノーボード)も「対立をあおるようなことは望ましくない」とIPCの決定を疑問視しました。このように、地政学的な緊張がスポーツの舞台に直接影響を与える事態が生じています。
イラン選手の不参加と国際的な反応
大会にはイランへの攻撃を始めた米国とイスラエルの選手も出場しています。イランからただ一人出場予定だった距離スキーの男子選手は、安全に渡航できないとして参加を見送りました。これにより、中東情勢もパラリンピックに影を落とす形となりました。
IPCのアンドルー・パーソンズ会長は開会式のスピーチで、「4年前、世界で起きていることに恐怖を感じた。残念ながら状況は改善していない」と述べました。その上で、「スポーツは世界に新たな前進の道と視点を提供することをパラリンピックで示していく」と強調しました。
今回のパラリンピックは、単なるスポーツイベントを超え、国際政治の複雑さを反映する場となっています。選手たちの活躍が期待される一方で、平和と対話のメッセージがどのように発信されるかが注目されます。



