三浦璃来・木原龍一組が日本初のフィギュアペア金メダル、逆転劇で歴史に刻む
三浦璃来・木原龍一組が日本初フィギュアペア金メダル

三浦璃来・木原龍一組が日本初のフィギュアペア金メダル、逆転劇で歴史に刻む

【ミラノ=読売取材団】第25回冬季オリンピック・ミラノ・コルティナ大会は第11日の16日、フィギュアスケート・ペアのフリー演技が行われ、三浦璃来(24)と木原龍一(33)組(木下グループ)が、日本勢として初めてペア種目で表彰台に立つ金メダルを獲得しました。前日のショートプログラムで5位と出遅れたものの、フリーで世界歴代最高の158.13点を記録し、合計231.24点で逆転優勝を飾りました。

ショートプログラムの逆境からフリーで大逆転

「りくりゅう」の愛称で親しまれる二人は、今大会では団体戦の銀メダルに続くメダル獲得となりました。ショートプログラムでは得意のリフトで体勢を崩すミスがあり、5位と苦しいスタートを切りました。世界王者として迎える4度目のオリンピックで、金メダルを狙っていただけに、木原は「心が折れてしまった」と語り、眠れぬ夜を過ごしました。当日の公式練習でも涙が止まらなかったといいます。

しかし、三浦が「ミスなしで滑れば逆転の可能性はある。私は龍一君のために滑るよ」と励ましたことで、木原も攻める気持ちを取り戻しました。二人は「お互いのために滑ろう」と決意を新たにし、フリー演技に臨みました。

圧巻の演技で世界歴代最高得点をマーク

フリー演技では、序盤のリフトで木原が三浦を高々と持ち上げて氷上を回転させ、終盤の見せ場では右手だけで三浦を支えるリフトを披露し、会場から大きな歓声が沸き起こりました。ジャンプやスピンを含む全要素で加点される圧巻の演技を展開し、主に芸術面を評価する「プログラム構成点」で唯一の75点台を記録。これにより、世界歴代最高得点を呼び込み、逆転優勝を決めました。

演技を終えた木原は、9歳年下の三浦に抱きついて泣き出し、「諦めないで本当によかった」と感情を露わにしました。日本ペア初の五輪王者は、涙とともに誕生した瞬間でした。

7年間の絆が生んだ役割逆転の勝利

2019年のペア結成以来、カナダを練習拠点とし、異国の地で支え合って成長してきた二人。これまで年上の木原がリードする場面が多く、初出場だった前回北京五輪では三浦が「気持ちの弱い私を引っ張ってくれる」と頼りにしていました。しかし、今回は三浦が精神的に支える役割を果たし、「きょうは私がお姉さんでした」とほほえみました。木原は「これが7年間の絆なんだね」と感慨深く語りました。

今大会の日本勢のメダルはこれで18個目となり、冬季オリンピックでは過去最多だった前回2022年北京大会に並びました。一方、新種目のスキージャンプ男子スーパー団体では、二階堂蓮(24)(日本ビール)と小林陵侑(29)(チームROY)で臨んだ日本が6位に終わりました。競技は最終3回目の途中で悪天候のため打ち切られ、2回目までの記録で順位が決定されました。