私立大学の4割超が2040年度に経営破綻の危機、18歳人口急減で経営悪化が加速
私大4割超が2040年に経営破綻危機、18歳人口急減で

私立大学の経営危機が深刻化、2040年度には4割超が破綻リスク

文部科学省が発表した最新の推計によると、2040年度には私立大学の約4割で経営破綻の危険性が高まることが明らかになった。現在、経営破綻のリスクが高いとされる私立大学は全体の約1割程度だが、今後、18歳人口の急激な減少が進むことで、私大経営は急速に悪化する見通しだ。

危険性の高い大学が大幅に増加

文部科学省の推計では、学生が在学中に経営破綻する「危険性が特に高い」私立大学の割合は、2024年度の4%(22校)から2040年度には28%(170校)に拡大すると予測されている。さらに、4年以上10年以内に経営破綻する「危険性が高い」私立大学も、2024年度の5%(30校)から2040年度には14%(87校)に増加する見込みだ。これらの2つのカテゴリーを合わせると、経営破綻の危険性が高い私立大学は全体の40%超に上ることになる。

一方で、健全な経営状況にある私立大学は、2024年度には全体の74%(443校)を占めていたが、2040年度には17%(102校)まで減少するとみられている。この数字は、私立大学全体の経営環境が著しく悪化することを示唆している。

18歳人口の急減が最大の要因

文部科学省によると、18歳人口は2034年度までは約100万人で推移するが、2035年度からの6年間で約74万人まで急減する見通しだ。同省は推計にあたり、2040年度の大学進学者数を46万人と想定。経営状況を把握している私立大学601校が定員を維持したまま2040年度まで存続した場合の経営状況を予測した結果、深刻な危機が浮き彫りとなった。

このような状況を受け、文部科学省は在学生がいる大学の経営破綻を避けるため、経営状態が悪化している約100校を「改善指導対象校」に指定する方針を明らかにした。同省は、大学運営からの撤退も含めた経営指導に乗り出すことで、教育の質の維持と学生の保護を図るとしている。

私立大学の経営危機は、単なる経済問題にとどまらず、日本の高等教育全体の存続に関わる重大な課題だ。18歳人口の減少が避けられない中、大学側は経営の効率化や特色ある教育プログラムの開発など、抜本的な改革が迫られている。文部科学省の指導がどのような成果を上げるか、今後の動向が注目される。