「あきらめない」を胸に 中井亜美、浅田真央の背中を追い続けるフィギュアの道
中井亜美、浅田真央に導かれた「あきらめない」精神

浅田真央の銀メダル演技に心奪われた4歳の瞬間

4歳の時にテレビで目にした光景が、彼女の人生を大きく動かしました。画面の向こうで優雅に滑走していたのは、浅田真央さんです。2010年バンクーバーオリンピックでの銀メダル獲得を振り返る映像でした。浅田さんの滑りも衣装もあまりに美しく、幼い中井亜美の心は一瞬で鷲掴みにされました。

「これ、やりたい」。その直感が、スケートを始めるきっかけとなりました。新潟でスケートをスタートさせた中井選手は、浅田真央という存在を常に目標に掲げて練習に励むことになります。

憧れのトリプルアクセルへの挑戦

3回転ジャンプの練習を始めたのは、小学校3年生の頃でした。まずはサルコーから着手し、浅田さんの代名詞とも言えるトリプルアクセル(3回転半)にたどり着いたのは、5年生の終わりごろです。「やってみたい」と自らコーチに伝え、挑戦を始めました。

中井選手は当時を振り返り、こう語っています。「憧れていた浅田さんがトリプルアクセルを跳び続ける姿を、小さいころから見ていた。同じジャンプを跳びたかった。早く跳びたかった」。その強い思いが、技術習得への原動力となりました。

挫折を乗り越える「あきらめない」精神

しかし、道のりは平坦ではありませんでした。初めは3回転もぎりぎり回れているかどうかの状態で、ひざから落ちることも頻繁にありました。毎日のようにたくさんのあざを作りながら家に帰る日々が続きました。

泣き虫だったという中井選手は、転んでは泣いていたそうです。家族はその姿を心配しましたが、彼女自身はめげることはありませんでした。5歳からつけている練習ノートに記された信条は、「あきらめない」です。この言葉が、困難に直面するたびに彼女を支えてきました。

浅田真央が示した激情に心震えた

中井選手は、浅田真央さんが競技で見せた激情にも深く心を動かされました。「五輪にはうんざりしてたのに…浅田真央が見せた激情に心が震えた」と述べています。浅田さんの競技に対する真摯な姿勢と情熱が、中井選手のフィギュアスケートへの向き合い方に大きな影響を与えました。

現在の歩みと未来への展望

昨年12月のGPファイナルで演技を披露した中井亜美選手は、浅田真央さんから受け継いだ「あきらめない」精神を胸に、さらなる高みを目指して練習を続けています。幼少期から憧れ続けた存在の背中を追いかける日々は、今も変わりません。

挫折や苦労を経験しながらも、常に前を向いて努力を重ねる中井選手の姿は、多くのファンに勇気と感動を与えています。浅田真央という偉大な先達が拓いた道を、新たな世代が着実に歩んでいるのです。