矢吹正道、2度目の防衛に成功も自己評価「10点」
前日計量後の会見で、2度目の防衛に向けたテーマを問われた矢吹は「完勝」と答えていた。しかし、ふたを開けてみれば、ジャッジ3人全員がカリスト優勢にしたのは5回だけ。試合全体で見れば、ベルトを守って当然の闘いだったが、王者の自己採点は「10点」。早期決着の雰囲気を漂わせながら、最終12回まで倒しきれない消化不良からだった。
4回に2度のダウンも、その後は苦戦
慎重に相手の出方をうかがった1回。右フックでダウンを奪う。終了間際、左で2度目のダウン。これ以上ない展開が力みを生む。「こっちが一発、決めたい」と矢吹は振り返る。ここから歯車が狂った。重心を後ろにしたメキシカンに手を焼く。打ち終わりを狙ったが捉えきれず、逆に右を顔面に食らった。「うまく空回りさせられた」。終盤にかけて立て直した10回、右カウンターを皮切りに連打を浴びせたが、挑戦者に耐えられた。
控室でも厳しい表情、今後の展望は
自身5年半ぶりの判定勝ちで戻った控室。「内容は最悪。カリストに勝ったというだけ」。右目の周りに青あざをつくり、背もたれに体重を掛けて座る。勝者の姿とは程遠かった。
報道陣とやりとりの合間、前座でIBFスーパーフライ級の新王者に輝いたモロニーの記念撮影の求めに応じた。今後、階級を一つ上げれば、標的になり得る。一方で、フライ級での統一戦も見据える。「へこんだ部分がまた成長できるとプラスに捉えて」。運営側の資金難による撤退で、一時は開催も危ぶまれたリング。納得いく闘いは披露できなかった。困難を乗り越えてこそ、矢吹はもう一回り強くなる。



