出生数が10年連続で減少、2025年は70万5千人に
厚生労働省が2月26日に発表した人口動態統計の速報によると、2025年に生まれた子どもの数は、日本で生まれた外国人や外国で生まれた日本人などを含めて70万5809人となりました。これは前年と比較して2.1%の減少を示しており、10年連続で過去最少記録を更新する結果となりました。人口減少の最大の要因である少子化が依然として続いていることが、改めて明確に示される形です。
自然減は過去最多の89万9845人に
出生数から死亡数を差し引いた「自然減」は89万9845人に達し、過去最多となりました。都道府県別の状況を見ると、東京都と石川県のみが増加を示した一方で、その他のすべての地域では出生数が減少しています。外国人などを含めた出生数は、2017年に100万人の大台を割り込んで以降、減少傾向が持続している状況です。
婚姻数は2年連続で増加、少子化緩和の兆しか
2025年の出生数の前年比減少率は2.1%であり、過去9年間の減少率(2.5~5.5%)と比較するとやや緩やかな減少となっています。この数字が少子化緩和の兆候を示している可能性について、厚生労働省の担当者は「エビデンスがなく、確たることは言えない」と慎重な見解を示しました。
一方で、出生数に影響を与える重要な指標である婚姻数は、前年より1.1%増加して50万5656組となり、2年連続の増加を記録しています。厚労省担当者は「婚姻の動向を今後も注視する必要がある」と述べ、この点に一定の注目を寄せています。
複雑に絡み合う少子化の要因
出生数が減少し続けている背景について、厚労省担当者は「少子化に歯止めがかかっていない状況を重く受け止めている」と強調しました。その要因として、若年人口の減少、晩婚化の進行、そして個人の事情などが複雑に絡み合っていることを指摘しています。
将来推計との比較と今後の見通し
国立社会保障・人口問題研究所が2023年に公表した将来推計人口(2020年国勢調査に基づく中位推計)では、2025年の出生数を77万4千人と予測していました。今回の速報値である70万5千人は、同研究所が2042年頃に到達すると見込んでいた水準に近い数字となっています。
厚生労働省は、2025年6月を目処に、日本で生まれた日本人の子どもの数の詳細な発表を予定しています。昨年末の朝日新聞の独自推計によれば、2025年に日本で生まれた日本人の子どもは約66万8千人程度と見込まれており、引き続き厳しい状況が続くことが予想されます。



