「No.1」広告、消費者の半数が購入に影響と回答 調査委託の実態に課題
「No.1」広告、半数が購入に影響 調査委託の実態に課題

「No.1」広告の影響力、消費者の半数が購入判断に影響と認める

「顧客満足度No.1」や「品質満足度No.1」といった表示を商品広告で目にする機会は多い。消費者庁が実施した調査によると、消費者の約半数が、こうした「No.1」をうたう広告が商品購入時の意思決定に影響を与えると回答していることが明らかになった。

調査結果で浮かび上がった消費者の実態

消費者庁は2024年9月、「No.1表示に関する実態調査報告書」を公表した。この調査では、全国の消費者1千人を対象にアンケートを実施。「No.1」を標榜する広告が新商品などの購入時に意思決定に与える影響について尋ねたところ、44.4%の人が「やや影響する」と回答し、「かなり影響する」と答えた4.6%を合わせると、約半数の回答者が何らかの影響を受けると認めた。

同様に、「医師の90%が推奨」といった「高評価パーセント表示」についても、約半数が「影響する」と回答しており、数値によるアピールが消費行動に与える影響力の大きさが改めて示された形だ。

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企業側の調査委託実態に潜む問題点

一方で、広告を出す企業側の実態には課題が残る。多くの企業が、調査会社やコンサルティング会社に「No.1」表示の根拠となる調査を委託したまま、その内容を十分に検証・チェックしていない実態が浮き彫りになっている。

外部委託による調査結果をそのまま広告に活用するケースが多く、調査手法やサンプル数、比較対象などが適切かどうかの精査が不十分なまま、「No.1」表示が行われている可能性が指摘されている。

具体的事例と規制の動き

実際、「イモトのWiFi」を運営する企業は、「満足度No.1」と表示した広告について根拠が不十分だったとして消費者庁から措置命令を受け、謝罪に至った事例がある。同社には景品表示法違反で課徴金納付命令も出されており、その額は1億7千万円に上った。

このような事例を受け、消費者庁は「No.1」表示を含む広告表現の適正化に向けた監視を強化。調査委託の実態把握とともに、企業に対する指導を進めている。

消費者保護の観点から求められる対応

専門家からは、企業に対して以下の点が求められるとの指摘が出ている。

  • 調査委託時における明確な要件定義と目的の共有
  • 委託先が実施した調査内容の客観的な検証プロセスの確立
  • 調査結果を広告に活用する際の表現の適正性チェックの徹底

消費者側も、数値や順位を強調する広告表現を目にした際には、その根拠や背景を冷静に判断する姿勢が重要となる。消費者庁は引き続き、実態調査を進めるとともに、必要に応じて法規制の見直しも検討していく方針だ。

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