ナフサを原料とするポリスチレン製の食品トレーが、2026年6月から値上げされる。中東情勢の緊迫化に伴う原油やナフサ由来の樹脂の調達難が原因で、食品価格全体に影響を及ぼす可能性もある。企業は消費者に対し、リサイクルへの協力を強く呼びかけている。
値上げの背景と現状
2026年2月以降、中東情勢が緊迫化したことで、原油やナフサ由来の樹脂の供給が不安定になった。この影響を受け、食品トレー生産大手のエフピコを含む各社は、6月から製品価格を2割以上引き上げる決定を下した。この値上げは、スーパーなどで販売される食品トレーに直接反映され、消費者負担の増加につながる可能性がある。
リサイクル工場の現場
エフピコの関東リサイクル工場(茨城県八千代町)では、28日、使用済みの食品トレーが山積みとなっていた。1日に運び込まれる量は約9トン、枚数に換算すると約230万枚にも達する。回収されたトレーは、まず白色と色付きのものに1枚ずつ手作業で丁寧に仕分けられる。その後、粉砕や洗浄の工程を経て、再び新しい食品トレーへと生まれ変わる。
リサイクルの重要性
エフピコは、全国約1万1千の小売店に専用の回収ボックスを設置し、使用済みトレーの回収を推進している。同社サステナビリティ推進室の冨樫英治ジェネラルマネージャーは、「リサイクルを活用することで、ナフサ由来のポリスチレンの使用量を半減できる。1枚1枚のトレーが支えになる」と述べ、消費者の協力の重要性を強調した。
今後の見通し
ナフサ不足は、食品トレー以外にも様々な製品に影響を及ぼしており、トイレ紙や建材などの値上げも相次いでいる。エフピコは、リサイクル率の向上を通じて、原料調達リスクの軽減と持続可能な生産体制の構築を目指している。消費者も、日々のリサイクル活動が価格安定につながることを認識し、協力することが求められている。



