輪島朝市復興へ始動 仮設商店街と大屋根構想で観光再生を目指す
輪島朝市復興始動 仮設商店街と大屋根構想で観光再生

輪島朝市復興へ第一歩 仮設商店街整備と大屋根構想が具体化

能登半島地震による大規模火災で焼失した石川県輪島市の「輪島朝市」周辺で、復興に向けた動きが本格的に始まった。観光客の呼び戻しを目指し、メインストリートである「朝市通り」の再生に加え、仮設商店街の設置とその下で露店営業が可能な大屋根を整備する構想が持ち上がっている。かつて奥能登を代表する観光地として賑わった同朝市の再建は、地域経済の回復にとって極めて重要な意味を持つ。

焼失から更地へ そして新たな始まり

地震前、約360メートルに及ぶ朝市通りには、新鮮な海産物や野菜、伝統工芸品の輪島塗を扱う約160の露店が軒を連ねていた。しかし、地震に伴う火災により、周辺約5万平方メートル、200棟を超える建物が焼失。現在、建物の解体が完了し、更地となったエリアでは、露店が市内の商業施設などで「出張輪島朝市」として営業を続けている。

地震発生から2年以上が経過した2026年3月26日、焼失区域の一角ではショベルカーが動き出し、解体後に残されたアスファルトの撤去など整地工事が開始された。この地で印刷店を営んでいた高森健一さん(64)は現場を訪れ、「ようやくスタートラインに立ったという実感がある。地域一丸となって、新しいまちを築いていきたい」と力強く語った。

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まちづくり協議会が描く復興ビジョン

周辺の地権者らが設立した「本町周辺地区まちづくり協議会」は、2024年12月に活動を開始。地区内を「商業・観光」「住居・防災・防犯」などのゾーンに区分けし、朝市通りを「賑わいの軸」と位置づけた詳細な復興ビジョンを策定した。

輪島市はこのビジョンを基に、2025年12月に土地区画整理事業を決定。木造住宅や店舗が密集し、火災が拡大した教訓を活かし、朝市通りに並行して3本の道路を新設する計画を立てている。さらに、災害公営住宅を4カ所、多目的広場を2カ所整備することで、防災機能を強化した安全な街並みの実現を目指す。

仮設商店街と大屋根構想で早期の賑わい創出

現在、区画整理が進む土地をどのように再建するか、具体的な議論が加速している。高森さんをはじめとする地元商店主らは、仮設商店街の早期設置を強く要望。これに応える形で、仮設店舗の下に広い屋根を設け、露店営業が可能な「大屋根」の整備構想が浮上した。

この大屋根は、天候に左右されずに営業できる環境を提供し、観光客にとって快適な買い物空間を創出することを目的としている。仮設商店街は、恒久的な再建が完了するまでの間、地域経済を支える重要な役割を果たすと期待されている。

復興への道筋と地域の期待

輪島朝市の復興は、単なる建物の再建ではなく、地域コミュニティの再生と観光産業の活性化を両立させる挑戦である。地元住民や事業者は、新たなまちづくりを通じて、災害に強い持続可能な街を創造しようとしている。

今後、仮設商店街の詳細な設計や運営方針、大屋根の具体的な構造などが詰められ、2026年を目途に順次整備が進められる見通しだ。輪島朝市の再建は、能登半島全体の復興シンボルとして、地域の希望を担う重要なプロジェクトとなっている。

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