札幌で雪道転倒事故が過去最多に、寒暖差による路面凍結が要因か
札幌市において、今冬の雪道での転倒事故による救急搬送者が過去最多のペースで推移していることが明らかになった。市消防局の発表によると、転倒事故で搬送された人数は2月24日現在で1948人(速報値)に達し、記録的な水準を示している。
寒暖差の影響で路面凍結が深刻化
同局のデータでは、雪道での転倒による搬送者は12月に入って急増し、統計を取り始めた2003年度以降で最多だった2023年度の1887人を既に61人上回った。今季の特徴として、気温の寒暖差が大きく、路面が凍結しやすい状態が続いていることが要因と分析されている。
特に、日中と夜間の温度差が激しい日が多く、融けた雪が再び凍結する現象が頻発。これにより、歩行者にとって予測困難な滑りやすい路面が形成され、転倒リスクが高まっている状況だ。
横断歩道での転倒が顕著に増加
一方、一般社団法人「北海道開発技術センター」が実施している冬道での転倒体験に関するアンケート調査からは、今季において横断歩道での転倒が特に多い傾向が浮かび上がっている。
調査は転倒事故防止に向けた実態把握を目的として、1月21日から開始。2月19日現在で道内外の96人から回答が寄せられており、同日までの速報値によると、転倒した場所は「歩道」が最も多く全体の47.9%を占めた。
注目すべきは「横断歩道」が16.7%と、昨季の調査結果である9.0%から大幅に増加している点だ。
横断歩道の危険性と対策
同センターの専門家によると、横断歩道は車両や歩行者の往来が頻繁なため、路面が磨かれて滑りやすくなる特性があるという。特に、白線部分や路面の傾斜が変化する歩道との境目、中央分離帯との接合部などは、氷が張りやすく転倒の危険が高い場所として指摘されている。
同センターは転倒防止に向けて、以下のような具体的な対策を呼びかけている。
- 小さな歩幅で慎重に歩くこと
- 滑り止め効果のある靴用アタッチメントの装着
- 路面の状態を常に確認しながら歩行すること
- 特に横断歩道では、白線部分を避けて歩く意識を持つこと
「冬道の歩行では、単に注意するだけでなく、歩き方そのものや身につける装備にも気を配ることが重要です」と同センターは強調している。
なお、同センターのアンケート調査は4月6日まで継続して実施されており、冬道の転倒事故防止に向けた貴重なデータ収集が進められている。札幌市では今後、これらの調査結果を基に、より効果的な安全対策の検討が期待される。



