福島県が全国新酒鑑評会で金賞20銘柄獲得、2年連続日本一に輝く
福島県が全国新酒鑑評会で金賞20銘柄獲得、2年連続日本一

酒類総合研究所(広島県)は20日、2025酒造年度(2025年7月~2026年6月)の日本酒の出来栄えを競う全国新酒鑑評会の審査結果を発表した。福島県は全国最多の20銘柄で金賞を獲得し、2年連続で都道府県別の「日本一」に輝いた。金賞20銘柄は、2位となった新潟県と長野県の16銘柄、4位の兵庫県の14銘柄を大きく上回る結果となった。

全国から793銘柄が出品され、予審と最終審査の決審を経て217銘柄が金賞に選ばれた。県内では、吉の川酒造店(喜多方市)が4年連続、松崎酒造(天栄村)と花春酒造(会津若松市)、末廣酒造博士蔵(会津美里町)がいずれも3年連続で金賞を受賞した。また、本県の入賞数も32銘柄で全国最多を記録した。

福島県の日本一は通算13度目

福島県の日本一獲得は通算13度目となる。県酒造組合が運営する県清酒アカデミー職業能力開発校を中心に人材育成が進められており、近年は猛暑に伴う酒米の硬さが課題となっているが、県内蔵元は高い技術を結集して2年連続の栄誉に輝いた。

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金賞受賞銘柄一覧

金賞を受賞した銘柄は以下の通り:金水晶(福島市)生粋左馬、千駒(白河市)廣戸川(天栄村)笹の川(郡山市)東豊国(古殿町)奥の松(二本松市)京の華、会津中将、花春、名倉山(会津若松市)会津吉の川、きたのはな、会津ほまれ(喜多方市)國権、田島(南会津町)楽器正宗(矢吹町)玄宰、萬代芳(会津美里町)又兵衛(いわき市)。

山形に避難した蔵元も金賞

このほか、鈴木酒造店(浪江町)が東京電力福島第1原発事故で避難した山形県長井市の「長井蔵」で製造した「磐城壽」が金賞を受賞した。

酒米の「硬さ」に柔軟に対応

【解説】酒米の出来で仕込み方が異なる酒造りは「毎年が1年生」とも例えられる。前回、3年ぶりの「日本一」に返り咲いた蔵人たちは今回も奮闘。酒米の硬さや価格高騰など幾多の困難に立ち向かいながら、見事20銘柄が栄誉に輝いた。

「日本一かは他県次第」。近年、結果発表前の関係者はこう口をそろえる。確信を持てない理由は、本県超えを目指すライバル県の追随による全国的なレベル向上だ。それだけに7年ぶりの「20」の大台、そして全国最多32銘柄の入賞は、県産酒全体の品質の高さを改めて証明したと言える。

要因は、酒米への臨機応変な対応の差だろう。今回も、猛暑を原因とする硬さが均一的でなく、蔵ごとに水への溶け具合が事前情報と異なった。県酒造組合特別顧問の鈴木賢二さんを中心に知恵を結集、水を加えるなどの対応が奏功した。

酒造りも9連覇当時とは少し風向きが異なる。「10連覇」の重圧から解放されてからは、自由に挑戦する蔵が増えた。今回も県オリジナル酒造好適米を使用する蔵や、アルコールを添加した酒から純米酒に造りを変えた蔵も金賞を受賞。蔵の個性と味わいを両立させ、技術力を確固たるものとした県産酒の進化から目が離せない。

全国新酒鑑評会とは

全国新酒鑑評会は1911年から続く国内最大規模の清酒鑑評会で、今年で114回目。酒類総合研究所と日本酒造組合中央会の共催。1製造場につき1点出品できる。研究所や国税庁の職員、醸造の専門家、酒造関係者らが香りや味を総合的に審査し、入賞のうち特に成績が優秀と認められた出品酒に金賞を贈る。

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