現地で日本式を学び、来日後に即戦力に
人手不足が深刻化する業界で、外国人労働者を現地で日本式の仕事を学ばせてから来日させる育成策が注目されている。東京都台東区にある介護付き老人ホーム「SOMPOケア そんぽの家隅田公園」では、インド出身のジョージ・リンシーさん(26)が入所者のおむつ替えや食事の介助を一人でこなしている。スマートフォンで管理する記録も日本語で入力し、難しい単語は翻訳アプリを使って確認している。
ホーム長の佐々木みづほさん(49)は、リンシーさんの仕事ぶりを「自己流にならず、職員とのやりとりもスムーズ。一度説明すればきちんとやってくれる。安心して見ていられます」と評価する。
9カ月のプログラムで日本式介護を指導
リンシーさんは、インドで日本式の介護を指導する9カ月のプログラムを修了して来日した。このプログラムでは、日本語の基礎や日本の介護技術、文化やマナーを学ぶ。企業はこうした育成策により、来日後すぐに戦力となる人材を確保できると期待している。
日本政府は2024年から「育成就労」制度を導入し、外国人材の受け入れを拡大しているが、現場では即戦力となる人材の確保が急務となっている。現地での事前研修は、言葉や文化の壁を低減し、定着率向上にもつながるとされている。
一方で、プログラムの運営コストや質の確保が課題となる。企業は現地の教育機関と連携し、カリキュラムを充実させる取り組みを進めている。リンシーさんのような事例が増えれば、人手不足解消の一助となることが期待される。



