千葉県教委が教員の性暴力防止へSNS禁止を提言、過去5年で処分66件
千葉県教育委員会の「不祥事防止対策有識者会議」は、教員による児童生徒へのわいせつ行為や性暴力の根絶に向けた提言をまとめ、杉野可愛教育長に提出しました。提言では、教職員と児童生徒との交流サイト(SNS)利用を公的ツール以外で全面禁止とする具体策を示し、学校環境の構造的リスクへの対策を強化するよう求めています。
過去5年で66件の処分、懲戒免職は43件に
県教委によると、2021年度からの5年間で、性犯罪・性暴力などによる処分件数は66件に上ります。このうち懲戒免職は、最近発表された男性教諭4人の事案を含めて43件と、深刻な状況が浮き彫りになりました。有識者会議は、教職員の不祥事多発を受け、弁護士、精神科医、公認心理師の5人の委員が昨年11月から計5回の会合を重ね、対策を検討してきました。
SNS利用禁止や私的端末持ち込み制限で「起きにくい構造」を構築
提言は、教職員個人の問題に限定せず、学校という環境の構造的リスクへの対策を掲げています。具体策として、以下の点を強調しました:
- 児童生徒とのやりとりは公的ツールのみ:電子メール、ライン、インスタグラムなどの利用を禁止し、複数の教員が関わる公的ツールを使用することで、関係の深まりを防ぎます。
- 私的端末の持ち込み禁止:児童生徒が活動する場所へのスマートフォンなど私的端末の持ち込みを制限し、閉鎖的空間での1対1の指導を避けることを徹底します。
- 匿名相談体制の整備:初期の加害に気付いた教職員の匿名相談窓口を設置し、「わいせつセクハラ相談窓口」の充実を図ります。
これらのルールを明確化し、加害が「起きにくい構造」づくりを目指すとしています。東耕三座長は、「問題が起きている現状や原因、それらへの対策を保護者や児童生徒と共有することも重要だ」と指摘しました。
教育長は速やかな対策実行を約束
杉野教育長は提言を受け、「しっかりと受け止め、対策を速やかに策定して実行したい」と述べ、県教委として早期の対応に取り組む姿勢を示しました。この提言は、教員の不祥事防止に向けた抜本的な改革を求めるもので、今後の教育現場の変化が注目されます。



