首都圏女子大学の入試出願者数が増加傾向
首都圏の主要な女子大学において、入試の出願者数が増加していることが明らかになった。女子大学では近年、共学化や閉学が相次いでいるが、今回の増加は「併願」に鍵があるとの見方が強まっている。
河合塾の調査結果
大手予備校の河合塾が、津田塾大学や日本女子大学など首都圏13校の女子大学を対象に入試出願者数を調査したところ、2025年度実施分は3月27日時点で計6万5136人に達した。これは前年度と比較して1.2倍の水準であり、顕著な増加を示している。
学部改革による併願の促進
河合塾教育研究開発本部の近藤治主席研究員は、従来は人文系や家政系に偏りがちだった学部・学科を改革したことで、共学大学との併願がしやすくなった点を一因として挙げている。近年では、社会科学や工学系を志望する女性受験者が増加傾向にあるという。
日本女子大学の例では、出願者数が前年の1.3倍に増加しており、同大学は2024年に建築デザイン学部、2025年には食科学部を新設した。今後は経済学部などの設置も計画されている。一方で、創立以来120年以上の伝統を持つ家政学部は、2027年度に学生募集を停止する方針だ。
入試方式の変更も後押し
近藤氏は、教科や入試方式の変更も併願を後押しした可能性があると指摘する。
東京家政大学では、出願者数が前年の約2倍に増加しており、英語科目では外部試験の利用を認め、学部によっては国語・数学・英語の3科目から2科目選択方式に変更した。さらに試験日を増やし、受験料の併願割引適用範囲を拡大したことも出願増の理由と見られている。
今後の展望と課題
近藤氏は、共学大学との併願が広がることで「今後は女子大学同士ではなく、共学大学と比較される機会が増えるだろう。教育内容や就職状況に対する注目が一層高まる」と分析している。
女子大学を取り巻く環境は変化しており、少子化の影響や共学化の流れが続く中で、今回の出願者増加は特筆すべき動きと言える。各大学が実施した学部改革や入試制度の見直しが、受験生の選択肢を広げ、併願を促進した結果と考えられる。



