遊びの中で運動能力を向上させるワークショップがつくばで開催
茨城県つくば市東岡の東岡保育園において、就学前の子どもたちの運動能力を伸ばすことを目的とした保育関係者向けのワークショップが2月27日に開催されました。市内を中心とした保育士ら35名が参加し、遊びを通じて子どもたちの身体能力を育む方法について学びました。
柔らかいボール「モフン」を活用した実践的な保育方法
ワークショップでは、包帯の生地で作られた柔らかいボール「モフン」を使用した保育方法が紹介されました。このボールは投げる、つかむ、拾う、走るといった基本的な動作を、安全に楽しく練習できるように設計されています。昨年夏から月2回のペースで同園でモフンを使った保育の助言を行っている筑波大学の松元剛准教授(コーチング学)が講師を務めました。
松元准教授は、年長の園児約20名とともに実践的な活動を行いました。具体的には、モフンを頭や背中に乗せてバランス感覚を養う練習や、走る園児への後ろからのパス、ドッジボール風の室内遊びなどを実施しました。参加した飯島心陽さん(6歳)は「ボールが当たっても痛くないから、思い切り投げられて楽しい」と感想を述べています。
子どもたちの目覚ましい成長と能力向上の成果
特に注目されたのは、後ろからのパスの成功率の向上です。数カ月前には1人しか成功しなかったこの動作が、この日には多くの園児ができるようになりました。松元准教授によると、これらの遊びにはバランス感覚や重心移動、空間認知、協調性など、多様な能力を養う要素が含まれているとのことです。
講演の中で松元准教授は「子どもたちは最初は難しそうに思えることでも、繰り返し練習することでだんだんとできるようになる」と、子どもたちの成長を評価しました。また、4月から同園で働く予定の専門学校生、岡崎皓太さん(20歳)は「ボールの大きさや中身を変えることで、さらに面白い遊びが考えられそうだ」と、今後の工夫について語りました。
自発的な遊びの重要性を強調する専門家の講演
ワークショップには、お茶の水女子大学の宮里暁美教授(保育学)も講演者として参加しました。宮里教授は松元准教授らと共に、昨年12月に運動遊びの研修などに取り組む一般社団法人「そだち・からだ・あそびラボ」を設立しています。
宮里教授は講演で「子どもは本来、いろいろなことに挑戦したがるものです。自発的な遊びの中で運動を楽しみ、自然に能力を育む環境を考え、提案することが保育者には大切です」と述べ、遊びを通じた自主的な学びの重要性を強調しました。
このワークショップは、就学前児童の運動能力向上に焦点を当てた実践的な取り組みとして、今後の保育現場での応用が期待されています。遊びと運動を結びつけることで、子どもたちが楽しく身体を動かしながら、様々な能力をバランスよく伸ばしていく方法が模索され続けています。



