新潟大学とオイシックスが国内初の契約学科を共同設置へ
新潟大学と食品宅配大手のオイシックス・ラ・大地が、国内で初めてとなる企業連携型の「契約学科」を共同で設置する方針を固めました。この画期的な取り組みは、2028年度に「フードテック」分野に特化した学科としてスタートする予定です。
実践的な教育プログラムで即戦力を育成
新設される契約学科は、大学院の修士課程として2年間のプログラムを提供します。カリキュラムは新潟大学とオイシックスが共同で作成し、社会人を含む年間約10人の学生を受け入れる計画です。授業は新潟大学の教員に加え、オイシックスの幹部らも担当し、実務に即した内容を重視します。
学生は修了時に修士の学位を取得できるほか、協力企業から奨学金などの支援を受けることが可能です。企業側は、専門知識を習得した学生を即戦力として採用できるメリットがあります。この双方向の利益が、契約学科の大きな特徴となっています。
フードテック分野に特化した先進的な学び
フードテックは「食品」と「科学技術」を融合させた分野で、生産性向上や環境負荷低減、食の多様化対応などを目指す先端技術です。新潟大学の契約学科では、AIを活用した食品分析や商品開発、販売戦略など、オイシックスが培ってきた先進的なノウハウを授業に反映させます。
オイシックスは国内最大規模の食品宅配会社として、通常は廃棄される食材を商品に再生させる加工技術など、先端技術の導入を積極的に進めています。こうした実践的な知見が教育プログラムに活かされることで、学生は産業界の最前線を学ぶことができます。
政府の成長戦略にも合致する取り組み
契約学科の設置は、岸田政権が掲げる成長戦略の17の戦略分野の一つであるフードテック分野の強化にも貢献するものです。政府は昨年から、韓国や台湾での半導体分野での実績を参考に、契約学科の設置を企業や大学に呼びかけていました。
新潟大学では、新潟市中心部に専用の研究拠点を新設し、近隣の飲食店や食品工場と連携して学生が現場での実務を学べる環境を整備します。必要な事業費はオイシックスが負担し、経済産業省の補助金や新潟県への企業版ふるさと納税も活用する予定です。
この契約学科の設置は、大学教育と産業界の連携を深め、日本の産業競争力強化につながる画期的な試みとして注目されています。オイシックスは既に新潟でプロ野球イースタン・リーグ「オイシックス新潟アルビレックスBC」を運営しており、地域との結びつきをさらに強めることにもなります。
